【ありがとうシャンシャン】中国に返還へ 日本中を笑顔にした約5年8か月の歩み

【ありがとうシャンシャン】中国に返還へ 日本中を笑顔にした約5年8か月の歩み

【ありがとうシャンシャン】中国に返還へ 日本中を笑顔にした約5年8か月の歩み

2月21日に、所有権を持つ中国に返還されるジャイアントパンダのシャンシャン。
19日には、上野動物園で最後の展示が行われ、事前抽選に当選した約2600人が観覧しました。
2017年に誕生してから約5年8か月、愛くるしい姿で日本中を笑顔にしてきたシャンシャンの歩みを振り返ります。

2017年6月12日、当時11歳だったリーリー(オス)とシンシン(メス)の間に生まれたシャンシャン。
出産に立ち会った飼育担当の齋藤圭史さんは、「妊娠を信じて飼育管理と準備を進めてきました。
兆候が現れたのは、6月の11日から12日の深夜にかけてです。
飼育担当者と獣医が泊まり込みで交代で観察をしていたんですけど、私も泊まり込んでいる一人でした。
明らかにいつもと違う行動が現れたので、急いで関係者に電話をして集まってもらいました」と、当時を振り返りました。

生後5日の身体検査で、体重は178.9g、体長は16.4cmと手に収まるほどの小ささでしたが、生まれてから10日目には性別がメスであることが判明し、白黒のいわゆる“パンダカラー”が現れてきました。
誕生から2か月ほどたった頃には、ハイハイができるようになりました。
その後もすくすくと成長し、2017年9月には過去最多となる32万件を超える応募の中から、名前が『シャンシャン』に決定。
同年12月からは、上野生まれのパンダとしては29年ぶりに一般公開がスタートし、ホームページではパンダ舎の様子がライブ配信されました。
成長の様子が連日報道され、関連グッズが次々と発売されるなどシャンシャン・フィーバーが巻き起こりました。

2018年6月には1歳の誕生日を迎え、職員からお手製のハンモックがプレゼントされました。
齋藤さんは、「プレゼントは氷のケーキなどの案もありましたけど、その日だけで終わってしまうものではなくて長く使えるもの、シャンシャンの行動を引き出せるものをと考えてハンモックをプレゼントしました。
ハンモックは、飼育担当者が作業の合間をみて消防ホースを編んで作りました」と明かし、成長する上でなるべく多くの経験ができるように、色々なものを与えることを心がけていたといいます。

2020年6月に迎えた3歳の誕生日には、体重が81.4㎏と大人のパンダに近い大きさまで成長。
シャンシャンが大好きなリンゴやパンダ団子、野菜ジュースの氷などで作られた誕生日ケーキがプレゼントされました。
当初、2歳の時に中国へ返還される予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で5回延期され、5歳8か月で上野動物園を旅立つシャンシャン。
観覧最終日、取材に対応した職員は「シャンシャンを無事に中国に送り届けるのが使命と思っております。
あと1日飼育する時間がありますけれども、そこはしっかり飼育して無事に中国に送り出していきたいと思っております」とコメントし、「(シャンシャンは)初めて海外に行くわけですけど、早く環境に慣れて落ちついた環境でいい伴侶を見つけて、ぜひ子供を産んでほしいと思っています」と語りました。

シャンシャンは2月21日に、中国へ返還されます。

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