【安倍派議員】台湾訪問で「後継者」アピールか 蔡総統との会談相次ぎ…
台湾を訪問中の自民党の世耕参院幹事長が28日、蔡英文総統と面会しました。今月、自民党・安倍派の議員が立て続けに台湾を訪問していますが、背景には、会長不在の安倍派のいわゆる“5人衆”による後継者争いがあるとみられています。
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自民党の世耕参院幹事長が27日、台湾・高雄市にある安倍元首相の銅像を訪ねました。安倍氏は生前、台湾との連携を重視していました。そんな安倍氏を台湾の有志がしのび、この銅像を建てました。
自民党 世耕参院幹事長
「(銅像の)後ろに立とうかな、副長官時代を思い出して…冗談だよ」
世耕氏は、安倍内閣では官房副長官として安倍氏を支えていました。
自民党 世耕参院幹事長
「よろしいですか、それでは黙とう…」
今回は自民党の最大派閥“安倍派”の幹部として、参議院議員を率いての訪問です。
自民党 世耕参院幹事長
「安倍さんは、ずっと日台の絆を強めることに大変努力をしてきた政治家であります。我々自民党、参議院議員もさらに日台の絆を深めるべく、しっかり努力をしていかなきゃいけない」
“安倍派の会長”が空席のままになっている中、後継者であることをアピールする狙いもあるとみられています。
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世耕氏は28日午前には、蔡英文総統と会談しました。しかし、この2週間あまり前の今月10日に、世耕氏に先駆けて蔡英文氏と会談していた人物がいました。同じく安倍派の、萩生田政調会長です。
その際、萩生田氏は“台湾を訪問する予定だった安倍氏の代わりに来た”と述べました。安倍氏ゆかりの地である台湾は、“後継者アピール”の舞台ともなっていたのです。
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会長が不在の安倍派で、今後、キーマンとなるのが、世耕氏・萩生田氏・松野官房長官・西村経済産業相・高木国対委員長のいわゆる“5人衆”です。
防衛費をめぐる議論でも、このキーマンによる後継者アピールが見られます。
安倍氏は生前の4月、防衛費の増額を訴え、「NATO並みに(GDP比)2%という目標を、しっかり示していくべき」と述べて、当面の財源は国の借金「国債」でまかなう案を示していました。しかし、岸田首相が国債の発行ではなく、一部を「増税」でまかなう方針を示すと、キーマンは安倍氏の主張をふまえ、公然と異論をとなえたのです。
西村経済産業相
「増税については慎重であるべきだ」
萩生田政調会長
「増税は様々な努力をした後の、最後の手段であると」
世耕参院幹事長
「結論を得られるほど、状況はまだ熟してないのではないか」
これに自民党内からは「“自分が安倍さんの後継だ”と示すために発言している」と指摘する声が聞かれました。安倍派を中心とした反発に配慮し、増税時期の決定は先送りされたものの、結局、防衛費のための増税方針は決定されました。
“派閥の存在感低下”が指摘される中、世耕氏は27日、「慌てて何か体制を決めるよりも、しっかり力を合わせて仕事をやっていく…そんな中で自然とリーダーが収れんしていく、そんな形が一番、理想的」と述べました。
(2022年12月28日放送「news every.」より)
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