【陸上自衛隊での“性暴力被害”】「処分はまっとう」元自衛官の女性が会見
性暴力などの被害を訴え続けてきた元陸上自衛官の女性が、19日午後に会見を行い、「ハラスメントの根絶」を改めて訴えました。
◇◇◇
今年6月まで約2年間、陸上自衛隊に所属していた五ノ井里奈さん(23)は、在籍中、“日常的にセクハラ被害を受けた”と訴えていました。
19日午後2時ごろ、都内で行われた会見で、五ノ井さんは「私が所属していた部隊では、セクハラ行為がまるでコミュニケーションの一部のように感覚が麻痺していたので、今回の処分はまっとうだと思います」と語りました。
15日、防衛省は、五ノ井さんに性暴力を含むセクハラ行為を行っていた陸上自衛官の隊員5人を懲戒免職にしたと発表しました。
性被害を受けた元陸上自衛官・五ノ井里奈さん
「私が実名、顔出しをしてメディアに告発して世間が注目しなければ、組織は懲戒免職という重い処分を下す以前に、事実が隠ぺいされたまま、男性隊員たちは平然と、別の女性隊員に対して同じ行為を繰り返していたと思います」
五ノ井さんは、自衛隊を退官後、実名で被害を訴え続けていて、今年10月には、加害者4人から1時間ほど直接謝罪を受けました。
そして、15日には20代から40代の5人の隊員が、懲戒免職処分になりました。
陸上自衛隊・吉田陸上幕僚長(15日)
「調査した結果、事実関係を認定し、本日厳正に懲戒処分等を実施しました」
防衛省の調査で5人は、五ノ井さんの胸を触るなどした他、演習場の宿泊施設で押し倒して、性的な接触を行ったなどと認定されました。1つのセクハラ事案で5人もの免職が出るのは初めてです。
元陸上自衛官・五ノ井里奈さん
「世間が注目したから重い処分を下したと思われないように、これからはハラスメントに対する処分を厳格化することで、ハラスメントを根絶してほしいです」
防衛省は、「特定される」との理由で5人の氏名を公表していません。このうち3人の加害者は、弁護士を通じて五ノ井さんに示談を交渉してきたといいます。
しかし――
元陸上自衛官・五ノ井里奈さん
「相手側から『個人責任を問われるか疑問があるが』として、謝罪の意思を表すために、1人約30万円の示談金を提示されました。『個人責任を問われるか疑問がある』という言葉を見て、非常に残念に思いました」
五ノ井さんは、“この一言”を見るまでは示談に応じる意思もあったといいます。
現在は加害者側に質問書を送っていて、回答によっては民事訴訟を検討するということです。
(2022年12月19日放送「news every.」より)
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