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【解説】国産初のコロナ飲み薬「ゾコーバ」 実際に服用した患者の”その後”は?|TBS NEWS DIG
塩野義製薬が開発した国産初の新型コロナウイルスの飲み薬「ゾコーバ」。埼玉県内の病院では処方が始まりましたが、服用した患者に”効果”はあったのでしょうか。
■新薬ゾコーバ 「体がすごく楽になった」
南波雅俊キャスター:
塩野義製薬の「ゾコーバ」。11月22日に緊急承認され、28日に本格供給が開始とされていますが、すでに、埼玉県三芳町にあるふじみの救急病院では、24日にゾコーバの処方が開始されました。
ゾコーバについて、対象は12歳以上の軽症・中等症I、さらには重症化リスクが低くても服用できるのが大きなポイントです。これまでも軽症者でも飲める経口薬はありましたが、数が少ないので、重症化リスクの高い人や中等症IIの人向けの経口薬あるいは薬が多くあったといいます。ここが大きなポイントになってきます。
ただ、服用できない人もいまして、妊娠中または妊娠の可能性がある女性、また併用できない薬に関しては、高血圧や高脂血症などの薬が約36種類あります。
副作用に関しては治験のデータに関しては、重篤な副作用はなかったそうです。オミクロン株の5つの症状(鼻水、喉の痛み、咳、発熱、けん怠感)に効果が期待できるということでした。これらの改善期間は服用しない場合は8日間ですが、それが7日程度に短縮できたということです。
では、実際に服用した方の例をご紹介していきます。
▼34歳の男性 ワクチン3回接種
感想:薬が少し大きく感じたけれども、飲みやすさは普通の薬と一緒(実際の大きさは、9ミリと一般的な風邪薬とそれほど大きさは変わらない)
発症:24日の午前10時ごろ
症状:発熱(38.9度)、咳、悪寒、体の痛みなど
ゾコーバ服用:24日の午後10時ごろ
症状に関しては、夜中、熱が39.5度まで上がったが、朝には37度に下がり、悪寒や体の痛みなども改善。25日午後5時時点では重い症状はない。
▼52歳の女性 ワクチン4回接種
発症:24日の正午ごろ
症状:発熱(36.7度)、咳、のどの痛み、けん怠感など
ゾコーバ服用:24日の午後9時半ごろ
症状の変化に関しては、服用後2時間半後に最初熱は低かったので、コロナの影響もおそらくあると思うが熱が39度、また動悸もあった。しかし、朝になると熱は36度台まで下がり、けん怠感や咳などが改善した。そして症状が改善する中で、新たに頭痛を感じる。
52歳の女性の方は「新薬への心配もあったけれども、体がすごく楽になったので服用してよかった」と感想を話しています。
▼40歳の男性 ワクチン2回接種
発症:23日の午後4時ごろ
症状:発熱(39.2度)、咳、けん怠感、頭痛など
ゾコーバ服用:24日の午後10時ごろ
症状:服用後1時間後は38.6度と熱は少し下がったが、効果はあまり感じられない。ただ、朝には36.8度に下がり、けん怠感や頭痛なども改善。咳やのどの痛みは残る。
男性は「朝起きたら熱が下がっていてびっくり。効果のある薬だと思う」と振り返っています。
■新薬「ゾコーバ」を医師はどう見る?
これについて専門家はどう見ているのか。
防衛医科大学校病院の藤倉雄二医師は「新型コロナの治療の選択肢が増えるのは、とても良いことだと思う。ただ安定供給できるかが今後の課題」と話しています。政府としては既に100万人分は納入しているといっていますが、ここが課題ではないかと見ています。
そしてもう1人。国立病院機構の三重病院、谷口清洲院長は「まだデータが十分ではないと考えているので、すぐに治療で使おうとは考えていない」と述べています。
これまでの特例承認と違って緊急承認は、これまでは海外で既に流通していたものを、国内で承認するということです。流通していないものを承認している、かつ効果や有効性に関しても確定しているものではなく、まだ推定される段階でも承認できると。このようなことも考えにはあるかもしれません。
ホラン千秋キャスター:
松本さん、何人か服用された方の使用感みたいなものを伺うことができたわけですが、これまで風邪薬を処方していたときと違ってゾコーバの方が効果としては、感じられている方が多い印象でしょうか?
国際医療福祉大学 感染症学講座主任 松本哲哉教授:
実際出された3人の例は、内服されてからそんなに時間経たず良くなっているということもありますが、1日後ぐらいに急激に良くなるとしたら、場合によってはプラセボ効果みたいなのもあるのではないかなと思います。
本当の意味で実感できるのは2、3日くらい経ってからかと思います。ですので、そんなに極端に急激にウイルスが減らせるというよりは、明らかにウイルスは減りますが、効果が出るのはもう少し後だと思います。そういう意味では1日後にすごく良くなったというのは、果たしてそこまで効果があるのかなと思っています。
ホランキャスター:
様子を見ながらというところだと思いますが、医師の方々に少し心配な点や課題などを挙げていただきました。松本さんは、こういった課題についてどうお感じですか?
国際医療福祉大学 感染症学講座主任…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20221125-6054167)
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