とにかく安いSHEIN(シーイン)の秘密は少量生産!?専門家に聞いてみた｜TBS NEWS DIG
11月13日に原宿にショールームをオープンして今まさに話題となっているSHEIN（シーイン）。なんといっても大きな特徴は“安さ”。1000円以下の商品なども非常に多くあります。
■どこの会社?激安のワケは?
南波雅俊キャスター:
SHEINはどういう企業か?見ていきます。
2012年に設立され、150以上の国と地域で展開されていて日本では、2020年12月からサービスの提供が始まりました。
会社の所在地はシンガポールですが、「SHEINは中国の企業。中国国内でビジネスは展開はせず、北米で成長した」（中国経済に詳しいジャーナリスト浦上早苗さん）
安さの秘密について、SHEINとしてはこのように主張しています。
【安さの三原則】
(1)1つの商品を100～200点ほどに絞って少量生産し、売れ残りをなくす
(2)トレンド分析で生産量を最適化
少量生産の中でも特に売れるものは多くつくる、売れないものは少なくつくる
(3)企画～販売まで超短期化
3日でできるとも言われてますが
取材した限りでは最短で2週間ぐらいでできるということでした。
「オールアバウト・ファッションガイド」ファッションジャーナリスト 宮田理江さん
「最初から数量を決めて、スケジュール通りに生産し、消費者が買いたい時に素早く販売することで売れ残りが少なくなる。コスト削減に繋がっているのでは」
また、SHEINでは、1日に数千点の新商品が発売されています。
ファッションジャーナリスト 宮田さん
「Z世代は服が被ることを嫌う傾向にあり、被りが起きにくく、どこで買ったか見抜かれにくいところが人気になったのではないか」
井上貴博キャスター:
人と被りたくない気持ちを生かすのは、うまく戦略としてやってるのかなと思います。
ホラン千秋キャスター:
でも、被ったら被ったで「わかる！それいいよね！私もいいと思った！」みたいな会話があったらあったで楽しいと思うので。これは、世代や人によっても違うのかもしれないですね。
■“SHEIN” 実際に注文してみた！何時間で届く?発送元を見ると…
南波キャスター:
Nスタの男性スタッフがポロシャツ（1248円）とシャツ（1611円）を注文しました。
注文した日は、11月12日（土）午後0時27分で、配達予定日は11月17日（木）でした。（注文から5日後）
しかし、実際の配達日は、16日（水）朝で、予定よりも1日早く着きました。
ホランキャスター:
ダンボールとかじゃなくて、袋なんですね。
南波キャスター:
そうなんです。ポロシャツとシャツが小分けの袋に入っています。
井上キャスター:
安いのはいいですけど、耐久性とかどのくらいのものなんですかね?
南波キャスター:
確かにそのあたりは気になりますよね。実際にちょっとホームページの写真だとこんな感じ。
井上キャスター:
まあまあ。そうですね。
ホランキャスター:
うんうん。
南波キャスター:
追跡情報を調べました。
なんと3時間のフライトがあったということです。発送元を見てみると、中国・広東省でした。
広東省から送られて、中国のどこかの空港から3時間のフライトを経て、関西空港に届き、そこからは陸路で本人の元に届いたということなんです。
海外から来ているのに、送料が初回は無料。2回目以降は2000円以上買えば無料になる。かなり安いかなと思います。
■「著作権侵害」「労働環境」「環境への配慮」に答える必要がある
南波キャスター:
市場への影響を専門家に聞きました。
中国の経済に詳しいジャーナリスト浦上早苗さん
「中国でSHEINの取引先（縫製工場）に良い条件で仕事を依頼し
奪おうとしている企業が現れているという報道も」
アパレル業界に詳しい「ローランド・ベルガー」パートナー 福田稔さん
「アパレル市場は価格やテイストにより市場が細分化されており低価格帯を好む“若年層向けの市場”で競争が激しくなるのでは」
中国の経済に詳しいジャーナリスト浦上早苗さん
「今後、上場にあたってコンプライアンスなど厳しく問われるようになる。既に指摘されている「著作権の侵害」「労働環境の問題」「環境への配慮」などSHEINはこれらに答えていく必要がある」
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