【節約術】物価高騰が家計直撃も…独自秘策「セカンド冷凍庫」活用「アルモンデ」料理(2022年11月16日)
食品などの値上げラッシュで、家計の負担が月5000円以上も増えています。物価高騰を生き抜く人々の節約術を取材しました。
■10月だけで“約6700品目”値上げ…家計直撃
買い物客:「油とかお米も高いし、なんでも高い。全部高い気がする」「上がっていますね、全般的に。食料品すべて。ちょっときついですね」
止まらない値上げラッシュ。
買い物客:「めちゃめちゃひどいです。光熱費も上がっちゃってるから、食べるもので、どうにかするしかない」
10月には実におよそ6700品目が値上げとなり、家計を直撃!そんななか、家計を助けるユニークな節約術がありました。
■“年間50万円以上”食費節約…ポイントは食材選び
食料品などの物価が高騰するなか、都内のスーパーでは…。
70代夫婦:「値段が高いから。油とか、そういうのも上がっているでしょ?」「生活費が2万~3万オーバーしちゃってるんじゃない?」
40代主婦:「最近『やっぱりちょっと高い』とか。レジでお金払う時に『そんなにした?』って、会計の時にびっくりすることはありますね」
4人家族で“およそ2万円”といわれる1週間の食費。
東京・江東区に住む高根さん一家。下は0歳、上は15歳までの子ども6人、合わせて8人の大家族です。
独自の秘策で、“年間50万円以上”の食費の節約に成功したといいます。一体、どのように節約したのでしょうか?
午後4時半ごろ、家計の切り盛りを一手に担う母・愛さん(32)が、0歳の三男・泰志くんと夕食の買い物に。向かったのは、近所の八百屋さんです。
愛さん:「キノコミックス下さい」
店員:「あいよ、250円ね」
購入したのは、「キノコ類」に「ブロッコリー」「木綿豆腐」など、合計650円です。
この食材選びに、ある節約ポイントがありました。
愛さん:「キノコはお味噌汁とか、火の通りが早くて。根野菜とかは、火の通りが遅いから。ガス代が高いので」
去年9月と先月のガス料金の明細書です。節約をしてはいますが、ガス代が2800円も上昇しました。そのため、過熱時間が短くて済む食材を選ぶといいます。
そして休む間もなく、次はスーパーに。買ったものを見せてもらいました。
愛さん:「厚揚げとか、『おつとめ品(セール品)』になっているものを買っています。こういうのは、八百屋さんには売っていないので」
スーパーでは、値下げされた食材を中心に購入するといい、2つの店で買った金額は、合計15点で1825円でした。
これらの食材で、何を作るのでしょうか?
■秘策“かさ増し親子丼” 子どものために母奮闘
午後6時ごろ帰宅し、早速料理を始める愛さん。
まず取り出したのは以前、業務スーパーで買っていた「鶏肉」。食べやすい大きさに切ると、炒めずにそのままフライパンの中でゆで始めます。
愛さん:「もうそのまま炒めないで作ってます、いつも。(値段が高いので)油を使わないようにするためです」
高騰する食用油を使わないように節約。鶏肉を使い、何を作るのかというと…。
愛さん:「きょうは親子丼」「(Q.それは?)厚揚げです」「(Q.どう使う?)これは、かさ増し。この中に入れます。肉のかさ増しにしたいので」
かさ増しとして投入したのは「厚揚げ」。育ち盛りの子どもたちを満足させるための秘策だといい、ボリュームある夕食が完成します。
愛さん:「泣かないで…」「皆、片付けて~!」
子ども:「なんで?」
愛さん:「ごはん」
子ども:「やだー!!」
愛さん:「ほら、お片付けするよー!」
料理を作りながら、子どもたちの面倒も見ます。
愛さん:「せーの、いただきます!」
果たして、“かさ増し親子丼”のお味は?
次男・優志くん(2):「おいしい!」
長男・幸志くん(4):「デリシャス!」
先ほどの涙はどこへやら、母親の料理に笑顔になる子どもたち。
愛さん:「大変ですね、色々値段が上がっているので。今年は質素に、あんまり子どもたちに分からないように、節約を頑張ろうと…」
■特売品まとめ買い→「セカンド冷凍庫」で保存
買い物客でにぎわう、週末の都内のスーパー。かごいっぱいに商品を入れている人の姿が目立ちます。
スーパーの客:「週末にまとめ買い、バーッて1週間分くらい。安いところでまとめたほうが、時間もロスにならないし、いいかな」「週1回来ると、そうですね、このくらい(買う)」「まとめ買いのお肉とか、水とか、お酒とか。そういうのも、ちょこちょこ買うよりは」
週末にお買い得なスーパーでまとめ買い。無駄な買い物を減らし、節約をしているといいます。そんななか、注目されているのが…。
「セカンド冷凍庫」を活用・蔵屋景子さん:「冷蔵庫に入りきらなかったものが、奥の食器棚の隣にあるセカンド冷凍庫のほうに入れるようにしています」
安くまとめ買いした食品を保存するため、元からある冷蔵庫にプラスして使う「セカンド冷凍庫」。宮崎県に住む蔵屋さん宅のセカンド冷凍庫の中には…。
蔵屋さん:「1段目はお肉が入っています」
「きょうのおすすめ」「今がお買い得」「4割引き」の表示が付いた、お得なお肉が大量に入っています。
蔵屋さん:「日替わりでお肉が安くなっているお店があるので。そこに行って、その時安いものを大量に買っておく。牛肉とか結構、特売とかしないと、なかなか手が出ない」
お買い得なお肉などを大量にまとめ買いし、セカンド冷凍庫で保存。一体、どれほどの節約になっているのでしょうか?
蔵屋さん:「元々のお肉の値段に、しょっちゅう買い物行けば、他に色々買っちゃうっていうのも考えれば、月1万円弱くらいは節約になってるかなと思います。電気代は冷凍庫買ったからといって、特に上がったとも感じないですよね。それ以上に、特売で一気に買うメリットのほうが大きいかな」
この日の夕食は、まとめ買いしたお肉を使ったとんかつ。子どもたちも…。
娘:「おいしい!」
蔵屋さん:「お肉とか、5人家族なので、結構いっぱい使うんですよね。特売の肉の日とか、それがまとめて買える。冷蔵庫の入る容量を気にせずに買える。どんどん買えるっていうところは便利ですね」
■冷蔵庫の“残り物”で…節約+楽しく食事
東京・練馬区にお住いの角田英子さん(61)も、特売品の食材を大量に買いだめして節約している一人です。
冷蔵室には、10パック以上の大量の豆腐が入っています。冷凍室には、セールで買いだめした大量のお肉と、なぜか、ちくわもあります。
角田さん:「ちくわ(賞味期限が)もう切れている。あっ、もうだめだと思ったら、すぐ(冷凍室に)入れちゃう」
そんな角田さん、調理法にも工夫をしています。この日のメニューは、豚肉の代わりに冷凍保存していたちくわを使ったチンジャオロースと、傷んで味の落ちたリンゴを使った和え物など4品です。
あらかじめ、このメニューにしようと食材を買いそろえたわけではないといいます。
角田さん:「(Q.冷蔵庫見て思い付いた?)そうですね」「(Q.いつもそう?)はい。いつもそうです。あんまり考えないです。ホントにあるもんで。あるもんでやります」
レシピにこだわらず、冷蔵庫に「あるもんで」メニューを決めるという角田さん。食材を冷凍保存することで、ガス代の節約にもなっているといいます。
角田さん:「冷凍したほうが火の通りが早いんですよね。だから早くできます」
味付けの調味料も、冷蔵庫に「あるもんで」賄います。
角田さん:「出来上がりです。早いでしょ。あんまり火通しすぎると、シャキシャキ感もなくなっちゃうんで」
冷蔵庫の残り物で、見た目も豪華な夕飯メニューの出来上がり。食費を節約できたうえに、楽しく食事ができているといいます。
角田さん:「いいです」
■「アルモンデ」料理 “大根の皮”レシピも
今、角田さんのようにレシピにこだわらず、冷蔵庫にあるもんでメニューを考える「アルモンデ料理」が、節約主婦を中心に料理投稿サイトで話題になっています。
投稿サイトでは、残り物のカレールーで作ったドリアや、肉の代わりにさつま揚げを使った皿うどん。余った野菜で作った炒め物などの「アルモンデ料理」が紹介されています。
さらに、残った大根の皮を使ったきんぴらのレシピを紹介するなど、節約メニューの参考にする主婦も多いといいます。
料理SNS「スナップディッシュ」・落井麻紀さん:「旬のお野菜って、やっぱり安くておいしいので。レシピでは違うお野菜だけれども、『私はこれを使ってみました』というお野菜の置き換えも多くみられました。新しく買い足さなくても、家にあるもので済ませるという傾向が非常に強かった」
■“年金生活”も直撃 姉妹で料理シェアし節約
物価の高騰は、年金生活者にも影響を与えています。
年金受給者・70代:「年金はもう引かれるだけじゃないですか。一定で、これ以上上がらないでしょ。だから、この値上がりしてたら、年金だけでは食べていけないと思いますよ」
物価が上がるなか、年金の支給額は上がらないため、生活は苦しくなる一方。この女性は節約のため、長年の買い物の仕方を変えたといいます。
年金受給者・70代:「チラシによく目を通して、ちょっと安くなってるのをまとめ買い。材料を先に選んで、後からメニュー考えるみたいな。逆になった。買い物の仕方が違ってきた」
こちらは姉妹でお買い物。近所に住んでいるため、お互いの家を行き来し、料理をシェア。食材の無駄が出ないようにしているといいます。
年金受給者・妹:「余分にできたよ~なんて電話頂いたりね」「(Q.という節約術?)そうです」
年金受給者・姉:「『ご飯できたよ~おかずできたよ~』って言うと、取りに来る」
終わりの見えない値上げラッシュ。市民生活に大きな影響を与え続けています。
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年11月16日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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