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【解説】覆面画家バンクシー ウクライナへ 新作は反戦メッセージ?|TBS NEWS DIG
ウクライナで見つかったバンクシー作品。この作品が見つかった場所は?そして、作品が伝えたいメッセージとは?スタジオで解説します。
■覆面画家バンクシー ウクライナへ 新作は反戦メッセージ?
良原安美キャスター:
新たな作品が見つかる度に大きな話題になります。
【バンクシー】
出身:イギリス・ブリストル
年齢:50歳前後?
特徴:メッセージ性が強く、社会風刺的な作品
・2003年パレスチア自治区の壁「Loves In The Air」“石ではなく花束を投げよう”
・2018年「風船と少女」→落札直後にシュレッダーで細断
神出鬼没で正体不明。建物の壁などに作品を残す謎の覆面アーティスト。
そして今回、ウクライナで全部で7つの作品が見つかっています。そのうちの一つ、“逆立ちする体操選手”のみバンクシー本人がインスタグラムで投稿しています。
“逆立ちする体操選手”(banksyのインスタグラムより)
内容にはウクライナ、ボロディアンカと地名が書かれています。逆立ちをしている体操選手のように見える作品です。
【バンクシーの作品?】
・柔道“大男を投げ飛ばす子ども”
ロシアのプーチン大統領は柔道家としても知られていて、この男性がプーチンなのではという風にも言われている。
・“ガスマスクをつけ、消化器を手にする人”
ガスマスクをつけて消火器を手にするカーラーをつけた女性のイラスト。
横の窓は燃えた跡があり、女性が見ているようにも見えます。
・“シーソーで遊ぶ子ども達”
・“入浴中の男性”
・“首にコルセットをつけた新体操選手”
・“ミサイル発射車両”
こうした作品がウクライナで見つかっているわけですが、全てバンクシーの作品なんでしょうか?バンクシーに関する著書なども書いている東京藝術大学大学院の毛利教授に伺いました。
バンクシーに詳しい 東京藝術大学大学院 毛利嘉孝 教授によると
「“逆立ちする体操選手”以外の作品は少しタッチが異なる。バンクシーをサポートする地元のアーティストが書いた可能性もある」
バンクシー本人が書いたのはこの逆立ちする体操選手のみではないかということでした。
井上貴博キャスター:
特に言葉以上にメッセージ性が強く出るのがアートの力。実際にバンクシー作品がウクライナにあるということで、今一度世界中の耳目がウクライナに集まるという、そのきっかけにはなるわけですね。
星浩 TBSスペシャルコメンテーター:
ゼレンスキー大統領が最近の戦局について「終わりの始まり」と言っています。そういう状況で非常でウクライナの人たちも耐えているわけですから、非常に励みになると思いますね。
■バンクシー新作 どんな意味が?研究者がメッセージ分析
良原キャスター:
さてバンクシー本人がインスタグラムで発信した。“逆立ちする体操選手”の絵について迫っていきたいと思います。この作品が見つかった街、ボロディアンカ。ロシア軍の侵攻直後に200人以上の民間人が犠牲になったとされる被害の大きかった街です 。
絵が描かれた場所も被害を受けた攻撃を受けた建物の壁になっています。ではここにどんなメッセージが込められているんでしょうか?
バンクシーに詳しい 東京藝術大学大学院 毛利嘉孝 教授によると
「作品のタイトルすら明らかになっていないので、意味は色々と考えられるが、戦争で罪のないスポーツや文化が失われることを嘆いているのでは」
■バンクシーは5~6人 ウクライで目撃証言
そして今回ウクライナではバンクシーの目撃情報が多数寄せられているんです。毛利教授によると、この10年、バンクシーはあまり目撃されていないそうです。今回は目撃情報があります。どんな姿だったんでしょうか?
まず10月30日、5~6人で行動しているところを見たという人がいたようです。
そのうちの1人があごひげを蓄えた45歳~50歳の男性、この人物がバンクシーではないかということ。
さらに、お手伝いのような方が何人かいて、中には女性の通訳さんもいたそうです。
救急車のような車で移動していたということです。
バンクシーに詳しい 東京藝術大学大学院 毛利嘉孝 教授によると
「バンクシーは1人だが、必ずアシスタントや見張り役などが同行する。今回もウクライナをよく知る現地の人がサポートしたのでは」
では、どんなふうに絵を書いていたんでしょうか、その目撃情報もあります。バンクシーのチームは型紙とスプレーを手にしていたそうです。この型紙の上に、スプレーをしますと絵が完成する。短時間で書き上げたという目撃情報がありました。
さらにこの型紙が合う場所をチームがメジャーなどを使って測る様子も目撃されていたということなんです。そしてこの型紙を使った技法なんですが「ステンシル」という技法だそうです。
バンクシーに詳しい 東京藝術大学大学院 毛利嘉孝 教授によると
「これはステンシルという手法。目撃や逮捕を避けるため、型紙を使って描く時間を最小限にしている」
日本でもこんなことがあったんですが、憶えていらっしゃるでしょうか?2019…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20221115-6052154)
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