“死刑のはんこを押す地味な役職”発言で 葉梨法務大臣 事実上の更迭|TBS NEWS DIG

“死刑のはんこを押す地味な役職”発言で 葉梨法務大臣 事実上の更迭|TBS NEWS DIG

“死刑のはんこを押す地味な役職”発言で 葉梨法務大臣 事実上の更迭|TBS NEWS DIG

葉梨康弘法務大臣が、法務大臣のポストを「死刑のはんこを押す地味な役職」と表現し、問題視されています。岸田総理は交代させる意向を固め、事実上の更迭と見られています。葉梨法務大臣の発言をスタジオで振り返ります。また、過去にも同じ趣旨の発言を複数回したとして、発言を撤回し謝罪しました。

■葉梨法相 事実上の更迭 「死刑のはんこ」発言で

ホラン千秋キャスター:
葉梨法務大臣は、法務大臣のポストを「死刑のはんこを押す地味な役職」と表現して問題視されていたのですが、岸田総理が葉梨大臣を交代させる意向を固めました。事実上の更迭とみられています。
一体どのような発言をしたのでしょうか。

【葉梨法務大臣の発言】

<岸田派のパーティーでのあいさつ>(11月9日)

「法務大臣というのは、朝、死刑のはんこを押しまして、ニュースのトップになるのはそういうときだけという地味な役職なんですが」

「今回は旧統一教会の問題に抱きつかれてしまいまして…私の顔もいくらかテレビに出るようになった」

「外務省と法務省、票とお金に縁がない。法務大臣になってもお金は集まらない」などと発言

【過去にも同趣旨の発言】

葉梨法務大臣(衆院法務委 11日午前)
「ほかのパーティーや地元の会合で複数回同じ趣旨の発言をしたこともありました」

・都内で行われた政治資金パーティーで計4回
・地元の会合でも同様の発言
→全て発言を撤回し謝罪

■岸田総理 事実上の“更迭” 決断に至るまでの経緯

井上貴博キャスター:
岸田総理としては辞めさせたいけれども、今、辞めさせてしまうとスケジュールが後ろ倒しになって、重要法案の今国会成立が危うくなるから迷っていたなどという情報も上がっています。10日から11日にかけての経緯を教えてください。

星浩 TBSスペシャルコメンテーター:
まず1つは本人がしがみついていましたね。何としても辞めたくない、撤回するので許してくれってことでしたけれども、岸田さんの方も辞めさせないで済むならどうにかできるかなと思ったのでしょうが、そうもいきませんでした。考えてみると、谷垣さんが法務大臣のとき、死刑を執行するときに裁判記録を全て読んで最終的に判断するという非常に厳粛な対応をやっていたんです。そういう意味で死刑のことを茶化す法務大臣では人に非ずということだと思います。

井上キャスター:
まもなく葉梨さん自身が官邸を訪れると言われています。

星浩コメンテーター:
4時過ぎには行くと思います。そこで辞表を提出することになって自ら辞めたということになるんですけど、岸田総理は「今回クビにしました、あまりにもひどいので更迭した」とはっきり言うべきだと思います。

井上キャスター:
裏側としては総理自身の決断だったのか、どなたかが進言したのか、そのあたりは?

星浩コメンテーター:
総理は最初、辞めなくて済むかなと思っていましたけど、自民党の中から「非常にふざけた発言であまりにもひどい」というのは湧き上がってきましたので、これは持たないと11日になって最終的に判断しましたけど、判断が遅すぎますね。10日のうちにやっていれば普通に外遊に出発できたわけですから。

井上キャスター:
過去にもこういう話をしていたということは多分、スピーチのつかみでこれを使えると思っていたのかなと。そうすると、今までどなたも注意していなかったと考えると、葉梨さん個人の問題はもちろんですけど、政治家の世界ではこういったことがまかり通っているんだなというのも感じました。

慶応大学 若新雄純 特任准教授:
言葉って難しいなって思うのは、本人がおっしゃったのを丁寧に読めば「死刑のはんこを押すときだけニュースのトップになるような地味な役職」って言ったわけですね。でも、トップになるのはそういうときだけじゃなくて、死刑のはんこを押すだけの地味な職業みたいなふうに切り取られて伝わってしまうと。だから丁寧に見るとニュースのトップになるようなときはそんなにないんだよってことを言いたかったんでしょうけど。

言ってることは、めちゃくちゃ間違っているとは思わないんですが、こういうことをつかみに使っているってことは、結局、品がないなってみんなが思うことだと思う。下品っていう言葉って、ぴったりな英語が難しいっていうぐらい日本の独特の表現というか文化に根付いたもので。僕たちは社会がものすごく今コロナのことも大変、世界情勢も大変、物価も大変という中で、せめてこういったリーダーの人たちは襟を正して真摯にやってくれっていうときに品を欠くみたいなものが致命的になるぐらいの世界社会の空気感、そしてもう1つは、品がない人を任命し続けておけないぐらい岸田政権が結構ピンチなんだろうなと思いますね。

■相次ぐ閣僚の不祥事 岸田政権の基盤は…?

ホランキャスター:
その岸田政権、閣僚の不祥事というのが取り沙汰されています。

【岸田内閣 相次ぐ閣僚の不祥事】
・山際前経済再生担当大臣=旧統一教会との関係が次々と明らかに
→10月24日辞任

・秋葉復興大臣=自身の政治団体が母親と妻に…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20221111-6051242)

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