ジェネリック医薬品が足りない!サワイグループの新会社が供給不足解消に向けて出荷へ(2022年11月8日)
新型コロナウイルス「第8波の可能性」が指摘される中、薬不足を解消しようと大阪の企業が取り組んでいます。
兵庫県尼崎市の薬局「フルール薬局尼崎店」では1000品目以上の医薬品を取り扱っていますが、去年4月からジェネリック医薬品を注文しても届かないことがあるといいます。
(フルール薬局尼崎店 管理薬剤師・平石稜人さん)
「こちらは、卸さんからの納期が未定のものや欠品しているもののFAXです。これで5、6枚ですかね。前日に発注かけた分です。以前はそういうことはほとんどなかったですね」
新型コロナ感染拡大の影響もあり、特に風邪の症状に対する薬が不足しています。
(フルール薬局尼崎店 管理薬剤師・平石稜人さん)
「こちらのせき止めの薬はジェネリックで、今これだけしかなくなっている状況。代わりに先発品を採用している。業務の手順が増えるので結構大変なんです」
供給不足の原因は、近年相次いだ不祥事です。おととし、福井県の「小林化工」で水虫などの皮膚病用のジェネリック薬に睡眠導入剤が混入していたことが判明。200人以上が健康被害を訴え、2人が死亡しました。これを受け、去年2月、小林化工は福井県から116日間の業務停止命令が出され、自力での再建を断念しました。また、他の複数のメーカーでも不備が見つかるなどしたため、ジェネリック薬の供給不足が約2年間も続いているのです。
そんな中、問題解消に向けた動きも始まっています。福井県あわら市のトラストファーマテック。もともと小林化工の工場で、年間30億錠を生産できる設備があります。去年12月、大阪市のジェネリック大手・サワイグループホールディングスが新会社「トラストファーマテック」を設立し、小林化工の工場・設備・元従業員約400人を譲り受けました。
(サワイグループ トラストファーマテック 蓮尾俊也社長)
「ジェネリック医薬品の供給問題が非常に大きな問題でしたので、それをいかに解消に近づけるかというために、小林化工さんの施設や人を譲受した」
現在、ジェネリック医薬品の生産を目指して、社員らを「沢井製薬」の全国の工場に派遣するなどし、コンプライアンスを中心に研修を行っています。
(サワイグループ トラストファーマテック 蓮尾俊也社長)
「2023年には5億錠なり10億錠なり供給していく。この繰り返しを積み重ねていくしかないと思っております」
供給不足の解消に繋げられるか。薬の出荷は来年4月を予定しています。
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