「高橋容疑者からの指示だった」 ADKホールディングス社長の植野伸一容疑者（68）ら3人を逮捕 東京五輪汚職｜TBS NEWS DIG
東京オリンピック・パラリンピックを巡る汚職事件は、広告大手「ADKホールディングス」の社長逮捕にまで発展しました。逮捕前、ADK関係者の1人は賄賂とされた送金について「高橋容疑者からの指示だった」と語っていました。
ADK社長 植野伸一容疑者
「会社の方で全てお答えすることになってますので」
Q.違法性について認識は
元ADK社員 多田俊明容疑者
「・・・」
口をつぐんだADKの幹部たち。
東京地検特捜部はきょう、大会組織委員会元理事の高橋治之容疑者（78）をADKと大会マスコットのぬいぐるいみを手がけた「サン・アロー」社から賄賂を受け取った疑いで再逮捕しました。
そして新たにADK社長の植野伸一容疑者（68）と元専務の久松茂治容疑者（63）、元本部長の多田俊明容疑者（60）を贈賄の疑いで逮捕しました。
JNNはこの3人に疑惑について問いただしていました。
Q.高橋容疑者からオリンピックの件で便宜を図ってもらったことはあるか
ADK社長 植野伸一容疑者
「会社の方で全てお答えすることになってますので」
Q.高橋容疑者への資金提供は賄賂にはあたらないか
ADK社長 植野伸一容疑者
「全て会社でお答えします」
Q.高橋容疑者との関係はどのようなものか、違法性について認識は
元ADK社員 多田俊明容疑者
「・・・」
一方で久松容疑者はきのう。
久松容疑者
「送金は高橋容疑者の指示だった。賄賂になると事前には思っていなかった」
ADKからの賄賂とされたカネは合わせて4700万円。このうち2000万円は高橋容疑者の知人の会社に、2018年に一括送金されていました。
知人の会社には、ぬいぐるみ販売の「サン・アロー」から賄賂とされたおよそ700万円も送金されています。
知人はJNNの取材に対し。
Q.ADKから資金提供受けてますよね
「・・・」
Q.どういった名目で受けていたんでしょうか、資金提供を
「・・・」
Q.高橋さんとはどういうご関係ですか
「・・・」
無言のままでした。
特捜部はさらに資金の流れの解明を進めているものとみられます。
広告大手トップの逮捕にまで発展した事件。今後の捜査のポイントを佐藤記者に聞きます。
大広に続き、ADKと大手広告会社の幹部が次々と逮捕されたことは、五輪汚職事件の闇の深さを改めて印象づけることになりました。
私たちがADKをめぐる疑惑で特捜部が捜査に乗り出したと報じたのは7月のことです。関係者によりますと、特捜部は逮捕されたADKの幹部はもとより、電通関係者などからも話を聞き、疑惑の解明を進めてきたと言います。
きょうの逮捕で明らかにされた賄賂の流れは、ADKから50回に分けて高橋容疑者の会社に送られた2700万円。そしてゴルフ仲間とされる知人の会社に一括で2000万円。さらに、この会社にはサン・アローからも700万円が提供されています。
今後のポイントは、この知人の会社に送金されたカネが高橋容疑者を含め、どのように流れていったのか。特捜部が資金の流れの解明を進めるものとみられます。
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