32年ぶりの円安・ドル高水準に引責辞任を求める声に日銀・黒田総裁は「やめるつもりはありません」

32年ぶりの円安・ドル高水準に引責辞任を求める声に日銀・黒田総裁は「やめるつもりはありません」｜TBS NEWS DIG

円相場はさきほど再び1ドル＝149円台をつけ為替介入への警戒感が高まっています。一方、国会で野党は円安の責任は日銀にあるとして黒田総裁に辞任を促しましたが、総裁は「やめるつもりはない」と述べました。

午後4時半前、円相場は再び1ドル＝149円をつけました。連日更新する32年ぶりの円安水準。1ドル＝150円台が目前です。この水準が続けば物価高による家計への負担は年間8万6000円増えるとの試算も。批判の矛先はきょうこの人に向かいました。

立憲民主党階猛衆院議員
「政府は一生懸命、円安を止めようとしてるのに日銀は円安を加速するような異次元の低金利をやってる。金融政策を正常化したり、あるいは柔軟化したりするためにも今すぐ退くべきだと考えます。総裁どうですか」

野党が狙いを定めたのは日銀の黒田総裁。「大規模な金融緩和はアベノミクスのもとでも失敗だった」、「日銀が円安の最大の要因」だと指摘し、即時の辞任を求めました。これに黒田総裁は…

日本銀行黒田東彦総裁
「ご指摘のような量的・質的金融緩和がまったく失敗したというのは事実に反すると」

立憲民主党階猛衆院議員
「だから、やめるかやめないかどっちなんですか」

日本銀行黒田東彦総裁
「やめるつもりはありません」

即時の辞任を否定し、「ドル高はいつまでもは続かない」と強調しました。

今年1月からだけで35円近く進んだ円安。1990年以来32年ぶりの水準となっています。市場が警戒するのは為替介入です。

鈴木財務大臣
「過度な変動に対しては適切な対応を断固としてやっていきたい」

鈴木財務大臣はきょう改めて市場の動きをけん制し、為替介入をちらつかせました。ただ、政府・日銀は9月22日に3兆円近い円買い・ドル売り介入を行ったばかり。専門家は再びの介入にはサプライズが必要だと話します。

外為どっとコム総研神田卓也上席研究員
「金額を増やすか、想定外のタイミングで介入を行うか、何らかのサプライズをその都度考えていかないと効果が高まっていかない」

サプライズはあるのか、それとも150円台に突入か、市場の緊張は高まっています。

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