【ロシアの日本領事】目隠しで連行…「領事」拘束でロシアに抗議
ロシアの在ウラジオストクの日本総領事館の領事が当局に一時拘束されました。スパイ容疑での拘束と発表したロシア側が公開したのは、”隠し撮り”された映像。連行されたとき、領事は目隠しをされていたといいます。
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ロシア連邦当局が、公開した”ある映像”――。日本食レストランのような場所で会話する2人の人物を”隠し撮り”していました。髪の長い女性と、アジア人のように見える男性が映っていました。そこでは、男性が女性から、何か書類のようなものを受け取る様子も捉えられていました。
実は、この男性は在ウラジオストク日本総領事館の領事で、ロシア当局は「スパイ容疑で拘束した」と発表したのです。
ロシア当局は、「ロシアとある国との協力関係や、経済制裁の影響に関する機密情報を(領事は)報酬を渡して入手した」としています。また、ロシア当局は”取り調べ”の映像も公開しました。
質問
「ロシアの法律に違反することを分かっていますか?」
日本総領事館の領事
「いま、分かりました」
質問
「ロシアの情報をもらったことを分かっていますか?」
日本総領事館の領事
「いまは、分かりました」
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この”スパイ容疑”を、日本政府は真っ向から否定しました。
林外相は27日、「当該館員が、ロシア側が主張するような違法な活動を行ったという事実は全くありません」と述べました。
その上で、林外相は、「同領事官は終始、目隠しをされたまま、両手および頭を押さえつけられた。身動きが取れない状態で連行されたうえで、威圧的な取り調べを受けており」と述べ、外交官を拘束して取り調べることは国際法違反だと抗議しました。
領事はすでに解放されたということです。一方、ロシア側は領事について、“ある通告”をしました。
林外相
「当該職員に対しまして、『ペルソナ・ノン・グラータ』を(ロシアが)通告したことは信じがたい行為であり、強く抗議をいたします」
林外相が触れた「ペルソナ・ノン・グラータ」は、スパイや犯罪者など、その国にとって「好ましからざる人物」を意味し、それを相手国に通告するウィーン条約に定められた制度です。今回、ロシアは領事を、その「ペルソナ・ノン・グラータ」だと宣言した上で、48時間以内に国外に退去するよう命じたのです。
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松野官房長官は27日、「当該館員は現在は拘束されておらず、『健康状態にも問題はない』と報告を受けております。安全を最優先する観点から、28日までにロシアを出国する予定です」と述べました。
また、森外務次官がロシアのガルージン駐日大使を呼び出し、厳重に抗議しました。政府は、ロシア側からの正式な謝罪と、再発防止を求めています。
(2022年9月27日放送「news zero」より)
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