【皇室日記】英・エリザベス女王死去 天皇陛下が示された深い悲しみと感謝

【皇室日記】英・エリザベス女王死去 天皇陛下が示された深い悲しみと感謝

【皇室日記】英・エリザベス女王死去 天皇陛下が示された深い悲しみと感謝

「皇室日記@日テレNEWS24」。長く皇室取材に携わって来た日本テレビ客員解説員の井上茂男さんと共に、皇室に関わるニュースをお届けします。今回は、イギリスのエリザベス女王が亡くなり、天皇陛下が示された思いについてです。
――イギリスのエリザベス女王が9月8日亡くなりました。96歳でした。9日、天皇陛下は哀悼のお気持ちを公表し、「深い悲しみの気持ちと心よりの哀悼の意を表します」とつづられました。そして、「世界の平和と安寧を常に願われたその御姿勢は、世界の多くの人々に深い感銘を与えました」として、エリザベス女王が残した数多くの功績と貢献に敬意と感謝を表明し、心よりの冥福を祈られました。
イギリス留学中、女王とたびたび面会するなど深い交流を続けてきた陛下は、「様々な機会に温かく接していただき、幾多の御配慮をいただいたことに重ねて深く感謝したいと思います」と述べ、即位後初めての外国訪問としてイギリスに招待されていたことについても、皇后さまと共に感謝の気持ちを表されました。

――世界がここ数日、喪失感と祈りに満ちていると思いますが、井上さん、エリザベス女王の訃報をどのように受け止められましたか?
本当に大きな喪失感だと思います。エリザベス女王は、先の大戦のわだかまりを越え、日本に、日本の皇室に、温かく接して友好に努めてくれた人でした。

天皇陛下は1983(昭和58)年から2年ほどイギリスに留学されました。到着翌日、女王を迎えて開催されたイギリスの国会の開会式に女王の賓客として出かけて見学し、その翌日には女王にお茶に招かれて、女王自らが淹れてくれたティーとサンドイッチをいただきながら歓談されています。緊張しながらも、とても楽しい時間だったそうです。
陛下は、女王や夫のフィリップ殿下に避暑地に招かれるなど歓待され、昭和天皇は来日した殿下に「英王室の一員のように迎えてもらってうれしく思います」とお礼を述べています。「お気持ち」を読みまして、女王一家の細やかな配慮の上に陛下の留学の日々があったということを改めて思いました。

両陛下は2020(令和2)年に最初の海外訪問として英国を訪ねる予定でしたが、コロナで延期され、フィリップ殿下とも、エリザベス女王とも会うことがかないませんでした。残念でならないというお気持ちだと思います。

エリザベス女王は1975(昭和50)年5月、フィリップ殿下と一緒に国賓として来日しました。東京でのオープンカー・パレードなどが印象的ですが、東宮御所に当時の皇太子ご一家を訪ねて交流もされています。上皇ご夫妻と一緒に今の天皇陛下、秋篠宮さま、当時の紀宮さま(黒田清子さん)も女王を迎え、小さい清子さんが庭で花を摘み、膝を折るカーテシーという最高のお辞儀をしながら花を女王にプレゼントする姿が何とも微笑ましいです。
――そうですね。本当に映像を拝見していても表情が柔らかくてくつろいでいらっしゃるのが分かりますよね。こうお見受けするとやはり日本の皇室とイギリス王室は特別な絆で結びついていますし、女王は特別な存在だったのだなということがよく伝わってきますね。

東京での分刻みのスケジュールの中で、本当に心温まるひと時だったのだろうと思います。この映像から日本の皇室とイギリスの王室の家族的な付き合いのベースがわかります。女王に心より哀悼の意を表したいと思います。

【井上茂男(いのうえ・しげお)】
日本テレビ客員解説員。皇室ジャーナリスト。元読売新聞編集委員。1957年生まれ。読売新聞社で宮内庁担当として天皇皇后両陛下のご結婚を取材。警視庁キャップ、社会部デスクなどを経て、編集委員として雅子さまの病気や愛子さまの成長を取材した。著書に『皇室ダイアリー』(中央公論新社)、『番記者が見た新天皇の素顔』(中公新書ラクレ)。
(2022年9月18日放送)

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