【カレーライス】値上げの波は「カレー」にも 外食も家庭用も…
“国民食”とも言われるカレーですが、食材費の高騰などの影響で外食のカレーライス1皿の全国平均価格が過去最高を更新しました。値上げの動きは自宅で食べるカレーにも及んでいます。
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“カレーの激戦区”として知られる東京・神田で、小麦粉を使わないスマトラカレーを提供している、創業100年ほどのカレー店では、カレーに欠かせない食材の価格が高騰した影響で先月から、カレーのメニューを100円から120円ほど値上げしました。
スマトラカレー共栄堂 宮川悠太さん
「色々な食材の高騰が激しくて、 基本的に全部上がっていますよね、お肉から香辛料だったり」
品質や量を変えずに提供するにはどうしても値上げせざるを得なかったといいますが、“苦渋の決断だった”と話します。
スマトラカレー共栄堂 宮川悠太さん
「ポークが元々980円で、1000円札1枚で食べられたんですね。そこが1000円超えちゃうというのが、うちとしてはお客さまに大変申し訳ないなと」
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実は今、食材費の高騰などの影響で外食のカレーライスが高値になっているのです。総務省の調査によると、外食のカレーライス1皿の全国平均価格は7月時点で705円と過去最高を更新しました。5年前と比べると、45円上がっています。
■外食のカレーライス1皿の全国平均価格(総務省)
2017年7月 660円
2022年7月 705円
こうした値上げの影響は学校給食にも広がっています。
「呉海自カレー」が名物の広島・呉市では、学校給食でこの海自カレーとコラボした「呉っ子元気カレー」が提供されていて、子供たちの人気メニューだといいます。
しかし、食材費の高騰を受け、給食費を上げずに同じ材料で作ることが困難になっているといいます。そのため、1学期はカレーに使用していた牛肉を、豚肉に変更しました。ただ、2学期以降は、国からの補助などにより、順次、牛肉を使用した従来のメニューに戻し提供しているということです。
都内にあるカレー店「AJANTA」でも、食材費高騰の影響を受けていました。
AJANTA プロデューサー・有沢小枝さん
「光熱費、油、材料全てが上がってますよね。こういう経験は本当に初めてで、大変です」
中でも価格が高騰しているのは、ほうれん草とマトン。輸入物のほうれん草の仕入れは去年と比べて2倍ほどに、マトンは去年と比べて1.3倍ほどに値上がりしたといいます。そのため、来月中旬からランチタイムのカレーの値上げを一部、検討しているといいますが、客離れを防ぐため――
AJANTA プロデューサー・有沢小枝さん
「(ランチの)ライスのおかわりは継続してます。お米は国産ですから、値上がりしてませんから 」
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値上げの動きは外で食べるカレーだけではなく、自宅で食べるカレーにも見られます。家庭用のカレールウの値上げも相次いでいます。
こうした動きに、街の人からは――
街の人
「ちょっと困りますね。家ではレトルトカレー、ストックを結構しているので、家計には響くなと思いますね」
「レトルトカレー、一人暮らしでは重宝しているので、ちょっと残念です」
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一方で、ふるさと納税の返礼品としては、人気になっています。
ふるさとチョイス 広報・田中絵里香さん
「レトルトカレーのお礼の品の申し込み件数を調べましたところ、昨年対比で6月に関しては、昨対比115%、7月は昨対比約130%というのが出ています」
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私たちにとってなじみが深いカレーの値上げ。その影響はさらに広がりをみせそうです。
(2022年9月14日放送「news every.」より)
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