【“円安倒産”増加】6年ぶり高水準 「明日はわが身」と語る店も…

【“円安倒産”増加】6年ぶり高水準 「明日はわが身」と語る店も…

円安に終わりが見えない中、恩恵を受けている外国人観光客らがいる一方、“物価高や円安の影響による原材料費の高騰が重荷となり、閉店に追い込まれた店も。帝国データバンクによると、8月の円安倒産は7件で、6年ぶりの高水準となっています。

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東京・秋葉原のゲームショップで13日午後、ゲームソフトを食い入るように見ていたのは、フィンランドから来日した男性でした。

フィンランドから来日した人
「『ファイナルファンタジー』、『ストリートファイター』、『ドンキーコング』。『メタルギアソリッド』はないね」

この男性は日本にいる間にゲームだけでなく、家族へのお土産なども買う予定だということです。

一方、アメリカから来日した親子は、アニメのフィギュアやアクセサリーなどトータルで数十万円分を爆買いしました。それを後押ししたのが、円安です。

アメリカから来日した人
「（円安を）どこでも感じます。日本でドルを使えば、多くの買い物ができます」

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円安による爆買いは、浅草でも見られました。

アメリカからの観光客は「（日本で）この時計を買いました。67万円でした。今の為替レートは日本で買い物するのに、とても助けになっています」と話しました。他の観光客も「買い物好きには、楽園だね」と話していました。

円安の今、外国人にとって、訪日のメリットが大きいようです。

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そして、13日午後9時半ごろ、大きな動きがありました。アメリカの消費者物価指数の発表から、わずか30分で1ドル＝144円台半ばを付けました。瞬く間に2円以上、円安が進みました。終わりの見えない円安。

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こうした中、政府は新型コロナの水際対策をめぐり、先週、5万人まで入国できるようになった1日あたりの上限を撤廃することや、個人旅行の解禁、ビザの免除などについて検討を進めています。

政府高官は「円安メリットを生かした政策を実施する必要がある」としています。一方、首相周辺は「感染者数や国民の期待値などをよく見てから、判断する」としていて、政府は慎重に判断することにしています。

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恩恵を受ける外国人観光客らと対照的なのが、ケバブ店です。

ケバブ店の店長によると、これまでの1㎏あたりの輸入鶏肉は約280円でしたが、現在は約530円まで上昇したということです。円安などの影響で、輸入鶏肉が倍近い値段に上昇しました。

それでも、ケバブ店の店長は客離れを心配して、商品の値上げはしていないといいます。ケバブ店の店長は「今、我慢してる。本当はこの値段合わない」と話していました。

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さらに苦境に陥ったケースもありました。都内のベーカリーでは、シャッターが下りていました。

お店の貼り紙
「8月10日（水）営業をもちまして、閉店させていただくことになりました。40年間長きにわたりご愛顧賜り、誠にありがとうございました」

帝国データバンクによると、物価高や円安の影響による原材料費の高騰が重荷となり、閉店に追い込まれました。

近くの精肉店も、ひとごとではありません。

閉店したベーカリー近くの精肉店
「近所ということもあって。（閉店したベーカリーに）お肉を納めていました。お店を閉める3日前ぐらいかな。『店やめます』って話で、驚きました。いつ自分たちもどうなるか、わからない。明日はわが身です」

帝国データバンクによると、円安による輸入コストの上昇などが要因で倒産した“円安倒産”は、先月だけで7件発生しました。6年ぶりの高水準だということです。
(2022年9月13日放送「news zero」より）

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