【こども園が会見】バス置き去りで3歳児死亡 運転していた理事長が謝罪も…
静岡で送迎バスに乗っていた3歳の女の子がバスの中に取り残されて亡くなった事件で、こども園が記者会見を行いました。会見で園は置き去りについて原因を説明し、渦中の理事長は謝罪しました。
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3歳の河本千奈ちゃんが亡くなった事故。7日午後3時に渦中の理事長が会見を行いました。
認定こども園「川崎幼稚園」 増田立義理事長(73)
「どの子がチナツちゃんとか、どの子がこの子かという名前までは知りませんでした。チナツちゃんがどの子かは僕自身、（千奈ちゃんが）入園して間もないものですから、把握しておりません。担任からはこの子がチナツちゃんだよとは聞いていませんけども」
名前を読み間違えたようにも聞こえる理事長の発言。
千奈ちゃんは、5日に認定こども園「川崎幼稚園」の送迎バスの車内におよそ5時間取り残され、重度の熱中症で亡くなりました。
会見より前に行われた保護者説明会では、千奈ちゃんの当時の様子が語られました。
「お昼ごろに熱射病ですって、亡くなったと聞きましたが、そのとき水筒の中身が、たぶん麦茶が入っていたんですが、それを全部飲み干して自分の服も全部脱いで…」
事故があった5日は、牧之原市の最高気温は30.5℃でした。
バス車内に残され、熱中症で亡くなった千奈ちゃん。なぜ園は置き去りにしてしまったのか、注目したのは「1．車内の見回りは？」と、「2．園内で気づかず？」の2つのポイントです。
まずは、送迎バスから園児をおろした後の確認については…
認定こども園「川崎幼稚園」 杉本智子副園長
「（通常は）運転手はバスの中に園児が残っていないか、目視で確認。バスの中の除菌を行うということをしています」
通常、運転手が車内を確認するといいますが、事故の日は…
認定こども園「川崎幼稚園」 杉本智子副園長
「バスは8時48分に本園に到着し、乗務員は乗車した園児の中で一番小さな園児を職員に引き渡すため、先に手を引いて降りました。そのあと運転手が、亡くなったお子さんがバスからおりていなかったことを確認せず、バスの中に取り残されることになってしまいました」
この日は、いつもの送迎バスの運転手が休みだったため、かわりに増田理事長が運転手をつとめました。バスには理事長と70代の派遣職員、さらに千奈ちゃんを含めた園児6人が乗っていましたが、園児をおろした後、車内の様子を誰も確認しなかったといいます。
そして2つめのポイント、千奈ちゃんがいなかったことにほかの職員は気づかなかったのか、という点です。
認定こども園「川崎幼稚園」 杉本智子副園長
「出欠情報を確認した時点では、被害園児の出欠情報は未入力であった。打刻がまだされてなかった。被害園児も今日は休みなのかなと考えてしまった」
クラス担任も補助の職員も、千奈ちゃんが「欠席」だと認識。さらに園側は保護者に確認をとらなかったといいます。
3歳の子供が送迎バスに置き去りにされる痛ましい事故。送迎バスがとまっていた駐車場には、花などが供えられていました。
警察は業務上過失致死の疑いで捜査を進めています。
(2022年9月7日放送「news every.」より)
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