食品も家電もゲーム機も…止まらない円安が家計を直撃 9月だけで約2400品目値上げ【家計クライシス】|TBS NEWS DIG
私達の家計を直撃する物価高をお伝えする「家計クライシス」。きょうのテーマは「円安」です。きょう、円相場は24年ぶりの円安水準を更新しました。日本は多くのものを輸入に頼っているため、食品や家電などで値上げが止まらなくなっています。
記者
「円相場は24年ぶりの円安水準を更新しました。いよいよ140円の大台が近づいてきています」
きょう、急速に進んだ円安。東京市場では一時1ドル=139円60銭台をつけました。
先週、アメリカの中央銀行にあたるFRBが金利の引き上げを続ける姿勢を鮮明にした一方、日銀は金融緩和を続ける姿勢を崩していません。
そのため、高い利回りが見込めるドルを買って円を売る動きが止まらないのです。今年の初めからはおよそ25円も円安が進んでいて、私たちの家計にも大きな影響が出ています。
都内のホームセンター。電気製品の売り場で話を聞くと…
客
「同じインチのテレビを買おうとすると、前は17万円くらいで買えたのが今は25万円」
「円安で高くて、なかなか(価格が)下がらないというので」
値上がりの理由は円安です。家電は部品の輸入が多く、仕入れ値は現在、1月に比べて3割も上がっているといいます。
さらに、9月から値上げされる製品も多く、パナソニックがきょうからブルーレイ・ディスクプレイヤーやドライヤーなどの出荷価格を最大で33%値上げしました。また、15日からは「プレイステーション5」の希望小売価格が一気に5500円も引き上げられます。
ユニディ狛江店 中西 功副店長
「ここまでの大幅な値上げは過去に例をみない。今後も値上げは続いていくと思う」
円安は、原材料の多くを輸入に頼っている食品の値上がりにも直結します。中でも、今月、新たに値上げが相次ぐのは菓子類で、「カルビー」と「湖池屋」はスナック菓子を中心に順次、値上げや実質値上げを行います。ロッテは主力のチョコレートやガムなどを最大で17%値上げします。
客
「そこまで普段から食べて…食べてるかぁ。影響はあるだろうな」
帝国データバンクによりますと、今月中に値上げされる食品は2424品目で、値上げ幅は平均16%と大きくなりました。
ただ、円安による食品の値上げが本格化するのは来月以降で、10月には1か月で6000品目以上が値上がりする今年最大の値上げが見込まれています。
客
「値上げされるということで、買ってあげられる量が減ってくるかな」
「嫌だ、残念です」
円安が1ドル=140円台前半まで進むと、家計の負担が1年で7万8000円あまり増えるという専門家の試算もあります。止まらない円安に家計の危機は深まる一方です。
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