【5歳児“餓死”】「指示はしてません」“ママ友”初公判で無罪主張

【5歳児“餓死”】「指示はしてません」“ママ友”初公判で無罪主張

【5歳児“餓死”】「指示はしてません」“ママ友”初公判で無罪主張

2020年、福岡県でいわゆる“ママ友”関係にあった女性の息子に十分な食事を与えず、餓死させたなどの罪に問われている女の初公判が29日、始まりました。女は「指示はしていません」などと、起訴内容を全面的に否認しました。

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“ママ友”を支配し、その子どもを死なせた罪に問われた女は29日、「指示はしていません」と淡々とした口調で、起訴内容を否認しました。

2020年、福岡県篠栗町で当時5歳の男の子、碇翔士郎ちゃんが十分な食べ物を与えられず餓死した事件で、翔士郎ちゃんの母親・碇利恵被告(40)は保護責任者遺棄致死の罪に問われ、2022年6月に懲役5年の実刑判決を言い渡されています。

起訴状によると、事件当時、碇被告の“ママ友”赤堀恵美子被告(49)は、「他のママ友があなたの悪口を言っている」、「夫が浮気をしている」と碇被告にウソをつくなどして、生活を実質的に支配し、食事制限などを指示していました。

3年前の2019年から2人で共謀し、2020年4月に翔士郎ちゃんを餓死させたとして、保護責任者遺棄致死の罪に問われています。さらに、碇被告から生活保護費など約198万円をだまし取ったとして、詐欺と窃盗の罪にも問われています。

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29日、福岡地裁で初公判が開かれました。赤堀被告は白髪交じりのロングヘアを束ね、落ち着いた様子で出廷しました。

赤堀恵美子被告(49)
「赤堀恵美子です」

裁判長
「何か言いたいことは、ありますか?」

赤堀恵美子被告(49)
「指示はしてません」

裁判長
「詐欺や窃盗については、どうですか」

赤堀恵美子被告(49)
「違います。お金をだまし取ってないし、窃盗の件も頼まれて、(お金を)下ろしたので、そこも違います」

赤堀被告は全面的に争う姿勢を見せ、無罪を主張しました。

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ただ、赤堀被告に支配されていたとされる碇被告は、2022年6月に開かれた自身の裁判で、支配の状況を赤裸々に告白しました。

碇利恵被告(40)
「当時は逆らえなかったし、赤堀被告をいい人と信じていた。給料はすべて赤堀被告に渡し、仕事を辞め、生活保護を受けるようになってからも、すべて渡していた」

また、碇被告の弁護側は「赤堀被告によって、マインドコントロールされたような状態だった」と主張しました。

碇被告一家は赤堀被告が提供する食事のみで生活し、2020年4月に食事の提供が止められると、しょうゆを薄めたスープや、みそをなめてしのいだといいます。

翔士郎ちゃんが頭痛を訴えても、赤堀被告は「頭痛いは、うそやもんね」と一蹴したということです。翔士郎ちゃんはやせ細って衰弱し、亡くなる数時間前、最期に「ママ、ごめんね」と言い残したといいます。翔士郎ちゃんが亡くなった時の体重は10キロ、5歳児平均の約半分でした。

2022年6月に開かれた碇被告の一審判決で、福岡地裁は「赤堀被告が碇被告親子の生活全般を実質的に支配していた」と指摘しました。

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支配を認定された形となっていた赤堀被告は29日の初公判で、起訴内容をすべて否認しました。弁護側は支配関係を否定して、無罪を主張しました。冒頭陳述で弁護側は「赤堀被告は友達を無くしたくないので、碇被告と付き合っていた」と述べました。

一方、検察側は「赤堀被告が生活を実質的に支配して、翔士郎ちゃんを餓死させた」と指摘しました。

裁判は、かつての“ママ友”が真っ向から対立する構図となりました。31日、碇被告が検察側の証人として出廷する予定だということです。
(2022年8月29日放送「news every. 」より)

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