【“統一教会”と安倍派議員】創始者の「文鮮明氏」と「安倍元首相の祖父」は”盟友”?
“統一教会”は、自民党の中でも伝統を重んじる安倍派の議員との接点が多くなっています。その背景には家族や家庭を重視する思想や、安倍元首相に連なる長年の関係があるとみられます。互いにメリットがある「持ちつ持たれつ」の関係の実態を考えます。
■議員連合の総会に「安倍派」ずらり
有働由美子キャスター
「教団の関係者が顧問の1人として名を連ねる議員連合『日本・世界平和議員連合懇談会』の総会とされる写真があります。撮影された去年6月当時、現役の国会議員は19人で、全員が自民党でした」
「さらにこのうち、いわゆる清和会、今で言う安倍派に所属していた議員は7人と(派閥別では)最も多くなっています。安倍派が多いのはなぜでしょうか?」
■安倍派と教団で共鳴する「思想」
小栗泉・日本テレビ解説委員
「いわゆる“統一教会”は、『家族とは、愛を育て、幸福と平和を学ぶ場所』などと家庭や家族を重んじる思想です。それだけに自民党、それも伝統を重んじる保守系の議員と共鳴する点が多く、安倍派いわゆる清和会の議員との接点が多くなっているようです」
「教団の問題に詳しい紀藤正樹弁護士は、『かつて“統一教会”の施設の隣に安倍元首相の祖父にあたる岸信介元首相の家があり、そのころから付き合いが続いている。創始者の文鮮明(ムン・ソンミョン)氏と岸氏は、ほとんど盟友と言って良い』と話しています」
「岸氏の時代から、安倍元首相に連なる関係を指摘しています」
■安倍元首相の父、選挙で割り振りも
小栗委員
「ある自民党関係者は、『“統一教会”は反共産主義ということもあり、その流れで安倍元首相の父親の安倍晋太郎元幹事長は、選挙で応援してほしい議員のもとに、教団のボランティアを割り振ったりしていた』と振り返ります」
有働キャスター
「組織的な付き合いということになりませんか?」
小栗委員
「自民党、教団側ともに、組織的な関係や付き合いはないとしていて、議員個人などが個別に、メリットがあると利用し合った関係とみられています」
■教団側と政治家のメリットとは?
小栗委員
「どういうメリットかというと、教団側としては、政治家と繋がりを持つことで社会的信用を得たい。そして政治家としては、選挙の際にポスター貼りや電話かけといったボランティアを申し出てくれる人はありがたい。持ちつ持たれつの関係というわけです」
「ある自民党関係者は、『“統一教会”の集会への招待状にどう対応すればいいか』と相談を受けた時には、『絶対に集会には出席してはいけない。失うものが大きすぎる。祝電を送るくらいの付き合いにするべきだ』とアドバイスしていたといいます」
有働キャスター
「教団のイベントではトップが『政治と宗教は1つにならなければならない』とはっきり発言しています。議員たちはなぜ、どんな団体か調べることをしなかったのか。それとも知っていて出席していたのか。やはり納得がいきません」
(2022年7月27日放送「news zero」より)
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