患者の約9割が陽性…第7波の発熱外来 『子どもの患者とワクチン接種希望者』増加傾向（2022年7月18日）
７月１７日に行われた祇園祭・前祭の「山鉾巡行」。現地には多くの人が訪れて大いに盛り上がりました。一方、新型コロナウイルスの感染が急拡大する第７波で、京都の医療現場では患者の対応に追われていました。
１７日、京都で３年ぶりとなる祇園祭の山鉾巡行が行われました。
（山鉾巡行を見に来た人）
「人の多さにびっくりしました」
「長いこと（巡行を）見られなかったのでうれしいですね」
そんな華やかな祭りの最中、７月１６日、コロナ患者の往診に向かう医師がいました。京都の訪問診療チーム「ＫＩＳＡ２隊」の貝田航医師です。向かったのは６０代後半の男性宅。男性は脳出血の後遺症があり介護を受けていますが、１２日に新型コロナウイルスを発症しました。現在は抗ウイルス薬の点滴治療を行っていて、快方に向かっています。
訪問診療をする「ＫＩＳＡ２隊」の宮本雄気代表は次のように話します。
（ＫＩＳＡ２隊 代表・宮本雄気医師）
「（Ｑ往診は増えている？）６月末に比べると３倍～５倍くらいですね。高齢で持病を抱えている方がコロナに感染して持病が悪くなるケースや、他の感染症を併発してしまうケースも多々あります。まだ病床としては完全にひっ迫しきっているわけではない中で、早期から我々の（往診）チームが、今後入院になりそうな方に対して早期に治療することによって医療と経済の両立を狙っています」
一方、京都市伏見区にある「羽束師クリニック」。一般外来と合わせて発熱外来での診察も行われています。
（羽束師クリニック 小川一也院長）
「本日（１８日）は土曜日ですけれども、午前中だけで約３０人の予約が入っています」
第７波の影響で７月に入り発熱外来が急増。週末は通常の１．５倍の患者が詰めかけ、看護師も電話対応に追われます。
（電話対応する看護師）
「お熱がいま３８℃ぐらいですか？その他の症状は何が出ていますか？」
（羽束師クリニック 小川一也院長）
「第６波の時よりも明らかに増え方が急ですね。１．２倍～１．５倍の受け入れ能力で診察しているんですが、陽性率がすごく上がっていますね」
発熱外来に訪れた４０代の夫婦は、診察の結果、２人とも陽性が確認されました。
（診察をする小川院長）
「いまはマシ？きのうは熱が高かった？ちょっと２人とものどを見せてください」
いま、発熱で来る患者のほぼ９割が陽性で、第６波とは違い「肺炎」が確認されるケースも増えているといいます。
さらに、増加傾向にあるのが子どもの感染です。診察に訪れた１０歳の男の子は、前日から高熱が続いているため、すぐにＰＣＲ検査が行われました。
（小川院長）「（コロナ感染者が）クラスにおる？」）
（男の子の）「いま学級閉鎖で」
検査の結果は陽性でした。
さらに、早朝に３９℃の熱が出たという５歳の女の子が診察に訪れましたが、やはり陽性が確認されました。
（女の子の家族と話す小川院長）
「ワクチン接種をしていないので重症化の懸念もあります。意識がなくなるとか息が苦しいとか、様子がおかしくなったら１１９番する勇気を持ってくださいね」
第７波の急拡大以降、こちらの診療所ではワクチン接種の希望者が急激に増えているといいます。
（４回目ワクチン接種を希望する人）
「もう年齢が年齢やから、もしかかった時の為に。どこでどうなるかわからへんからね」
（３回目ワクチン接種を希望する人）
「正直３回目を打つ気はあまりなかったんですけど、コロナが増えてきたなというのもありつつ、後から後悔するよりいまかなと思ったんで」
（羽束師クリニック 小川一也院長）
「特に３回目を迷っていた方の『やっぱり打ってほしい』というのが多い。高齢者にしても第７波が目の前に見えてきたわけですから、『早く４回目を打ってほしい』と言って予約が殺到している状況ですね。一般患者さんにも迷惑をかけないように、看護師とかその他のスタッフを増員して対応しています」
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