【たばこポイ捨て】清掃ボランティア“執念の追跡” 50代男を書類送検
福岡県・北九州市で、大量のたばこの吸い殻を路上に捨てたとして、50代の男が書類送検されました。きっかけは、1人の清掃ボランティアによる「執念の追跡」でした。
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田川進次さん(74)は、福岡県北九州市でボランティアで地域のゴミ拾いをしています。2020年、道路の同じ場所に、月に3、4回のペースで大量のたばこが捨てられていることに気づきました。
ボランティア清掃員 田川進次さん
「大体、1回17~18本。3日連続で捨てたときは、すごかったですよ」
捨てられるたばこの銘柄は、いつも同じでした。そのため田川さんは、同一人物がポイ捨てしていると推測しました。市の許可を得て、手作りの看板を設置しましたが、それに反発するかのようにポイ捨ての回数や量は増えたといいます。
終わる気配のない、たばこのポイ捨て。田川さんは今年2月、これまで集めた「証拠」を持って、警察に相談しました。
相談を受け、捜査に乗り出した警察でしたが、田川さんにも引き続き現場の確認を依頼していました。田川さんは未明から深夜まで、時間をずらしながら、1日1回の「張り込み」を始めました。
現場を確認した時間や、たばこの有無をメモ帳に書き込む日々は、2週間に及びました。
ボランティア清掃員 田川進次さん
「2週間、やっぱり寒かったですよ。2月ですからね、ほんと寒い日やった…」
その執念の追跡は実を結び、今年2月、田川さんのメモをもとに“犯行時間”に見当をつけ、警察は、男が車内からたばこを捨てる現場を押さえました。
門司署・生活安全課 岸田真一朗課長
「いやもう、ありがたかったですね。本当に、田川さんに連日、見ていただいたおかげです」
警察は北九市内に住む50代の男を、先月、廃棄物処理法違反の疑いで書類送検しました。
ポイ捨てを続けた理由について男は、「人が街をきれいにする苦労を想像すると、楽しくてたまらなかった」と話しているということです。
今後も田川さんはきれいな街を願い、清掃ボランティアを続けていくと話しています。
(2022年6月29日放送「news every.」より)
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