【異業種参入】コンビニや自販機で薬受け取る 新サービス広がる

【異業種参入】コンビニや自販機で薬受け取る 新サービス広がる

【異業種参入】コンビニや自販機で薬受け取る 新サービス広がる

コロナ禍の受診控えなどにより、町の調剤薬局は倒産が相次ぐなど、厳しい状況が続いています。こうした中、コンビニや自動販売機で薬の受け取りができるサービスが広がるなど、“異業種参入”が進んでいます。

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多くの人が利用する東京・JR新宿駅には、ありそうでなかった便利な自動販売機があります。大手製薬会社「大正製薬」がエキナカに設置したのは、「クスリの自販機」です。扱う商品は30品目で、風邪薬や胃腸薬など緊急性の高い薬のほかに、自販機のメリットを生かした商品も販売しているといいます。

大正製薬・セルフメディケーション事業企画部 奥山貴則さん
「痔の薬や水虫の薬などデリケートな商品は、対面での販売では買いにくいと思いますので」

また、薬の大量購入を防ぐために、自販機には顔認証システムなどを導入しており、自販機のすぐ近くにあるドラッグストアの薬剤師がタブレット上で購入状況を確認できる仕組みとなっています。

大正製薬・セルフメディケーション事業企画部 奥山貴則さん
「離島・地方といった場所にはドラッグストアがない場所も多くあるので、こういった場所にも設置する事ができればと考えています」

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「24時間営業」というコンビニの強みを生かした新サービスも登場しました。

医師の診察を受けた後に受け取る店舗を指定すれば、いつでもレジで受け取り可能というのは、「ファミリーマート」が都内の約2400店舗で先月から始めた処方薬の受け取りサービスです。提携している薬局から、最短翌日には薬が届き、送料・手数料もかかりません。このサービスの“肝”は――

ファミリーマート 西本圭介さん
「“オンライン服薬指導”を受けたあとに来店していただき、お薬を受け取っていただくことに」

“コロナ禍”の規制緩和で薬剤師によるオンラインでの服薬指導が可能となり、好きな時間により身近な場所で薬を受け取りたいというニーズが増加しています。

「セブン-イレブン」は、神奈川・川崎市にある17店舗で、宅配便ロッカーで処方薬を受け取れる「実証実験」を行い、「ローソン」も、調剤薬局一体型のコンビニを約50店舗展開するなど、異業種参入が進んでいます。

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一方、町の調剤薬局にとっては厳しい現状があります。

薬局ランタン千歳烏山店 高須賀洋徳薬局長
「コロナの影響もあって、不採算店舗とかは閉じたりとかは聞いております」

東京商工リサーチの調査では、昨年度の調剤薬局の倒産は23件と過去最多を更新しました。大手チェーンなどの市場参入や、新型コロナウイルスでの患者の受診控えが要因だということです。

そこで、都内に調剤薬局を数店舗展開する会社では、患者はもちろん、住民も気軽に立ち寄れるようにと「野菜売り場」を併設した新店舗をコロナ禍にオープンしました。

薬局ランタン千歳烏山店 高須賀洋徳薬局長
「処方せんがなくても薬局に来て、気軽にご相談をしてほしいという思いから、野菜というものに注目して」

“町の調剤薬局”を守るための異業種参入を今後も進めていきたいとしています。
(2022年6月27日放送「news every.」より)

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