【梅雨はどこに?】危険な暑さ…6月なのに“体温並み”の気温
24日は、各地で真夏のような危険な暑さとなりました。今後も全国各地で、しばらく真夏のような晴天が続き、梅雨とは思えない天気に困惑の声が広がっています。また、野菜農園では、この状況を「死活問題」だと話します。
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「これって猛暑日なの?」
日焼け対策万全の女性が、カメラマンから今の気温を教えてもらうと――
「いやー暑い、さすがにね。その温度だったんだって。自分の感覚が間違っていなかったんだなと思いますね」
新潟県上越市では、6月としては最も高い、体温並みの37℃を観測しました。十日町では37.1℃と、6月なのに観測史上1位の記録的な暑さとなりました。
また、富山県では、魚津で36.3℃を観測するなど、県内の半数以上の地点で6月の観測史上1位の記録を塗り替えました。
「これから先のことが、思いやられますね」
まだ6月なのに、猛暑日が連発しています。先が思いやられる“危険な暑さ”に見舞われた日本列島。その原因は、梅雨前線へと吹き込む「暖かく湿った南風」です。
東京都内の沿岸部では、最大瞬間風速18.7メートルを観測しました。自然と、髪を押さえるしぐさがシンクロしてしまいます。
一方、梅雨前線が北上した北海道では局地的な大雨となり、登別では、6月としては最も多い1時間に48ミリの雨を記録しました。
この梅雨前線に向かって吹く南風によって関東に運ばれてきたのが、久しぶりの晴れ間と、体にまとわりつくようなジメジメとした暑さです。
東京都心では、24日午前8時台に早くも30℃を超え、日中の気温は32.6℃まで上昇し、今年1番の暑さとなりました。
ところが、同じ都内でも、青梅市は山から熱い風が吹き込み、さらに気温が上昇しました。
記者
「JR青梅駅前に来ています。強い日差しが照りつける中、手元の温度計では38℃を示しています」
気象庁の観測地点でも、最高気温34℃と猛暑日一歩手前となる、今年1番の暑さを記録しました。
この青梅駅前で見つけたのが、エアコンもなく、扇風機すら回していない昔ながらの和傘店です。
――扇風機つけない?
ホテイヤ傘店 店主
「つけない」
客がいる時は扇風機をつけているといいますが、コロナ禍で客が減っているため、「暑くてもなるべく我慢している」といいます。
今年初、35℃の猛暑日となった埼玉県熊谷市では、「熱中症、気をつけないと」という声が聞かれました。
各地で、熱中症とみられる搬送が相次いでいます。兵庫県神戸市の小学校では24日午後1時ごろ、4年生の児童4人が体育の授業を終えた後、頭痛や吐き気を訴え、そのうち男子児童2人が救急搬送されました。
また、山梨県の日本航空高校でも、熱中症の疑いで16人が病院に搬送され、うち5人が入院しました。滑走路で、行進の練習をしていたということです。
ただ、この暑さも、まだまだ序の口です。
東京では25日から気温30℃以上が連発し、来週後半は猛暑日一歩手前の34℃の予想に。また、東京では今後1週間、雨マークがないなど、関東ではまとまった雨が降らない予想となっているのです。
こうなると――
「もう(梅雨)明けちゃったのかなって感じです」
「事実上の梅雨明け?」と話す人もいる一方、雨が降らないこの状況を「死活問題」だと話す人もいます。
◇
東京・奥多摩にあるキャンプ場では、24日の暑さに、火を起こす男性のシャツには汗がにじんでいます。週末以降、東京はしばらく晴れ間に恵まれる予想のため、「もう梅雨明けでもいいぐらい」と話していました。
この状況を「死活問題」だと話すのは、茨城県古河市にある野菜農園です。茨城県古河市は24日、関東で一番暑い35.4℃を観測しました。
先日のヒョウの被害を受けたキャベツなどの「野菜の廃棄」に追い込まれたうえ、このままだと「夏に水不足が起きるのではないか」と心配しているのです。実際、茨城県では、直近10日間の降水量が10%以下のところが多くなっています。
鈴木農園 鈴木弘晃さん
「通常の葉っぱだと、パリッとしている。この辺は水が足りない。しなしなです」
「梅雨なのに雨が降らないって、おかしなこと。だいぶ影響が出ると思います」
25日、関東の内陸部では、体温並みの危険な暑さが予想されています。天気の急変にも注意が必要です。
(2022年6月24日放送「news every.」より)
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