インバウンド需要 “爆買い復活”に期待・・・水際対策“大幅緩和” 入国上限2万人(2022年6月2日)
1日、新型コロナウイルスの水際対策が緩和され、入国者の上限が2万人に倍増しました。観光地では、“爆買い復活”に向けて期待が高まっています。
■「流れるよう」入国大幅緩和
成田空港の到着ロビーでは、スーツケースを押しながら、次々と外国人が姿を見せていました。
羽田空港でも、久しぶりの再会なのか、待っていた男性と抱き合って再会を喜ぶ外国人の姿もあります。
彼らに、緩和された日本の水際対策について聞いてみると、次のような答えが返ってきました。
ドイツから日本へ：「しっかりと準備していれば、（入国手続きは）流れるようでした。とても速かったです」
台湾から日本へ：「去年、台湾に戻りましたが、その時と比較すると、今回は非常に早かったです」
注目すべき緩和ポイントは「空港検疫」です。
バンコクから入国する人たちが、空港に到着しました。入国時の検査が必要かどうかの確認作業が行われています。
成田空港検疫所・得津馨所長：「これまで、入国される方、全員検査を行っていましたが、検査が必要な方、必要でない方を分けることになります」
感染者数などを考慮し、世界各国をリスクの低い順に「青」「黄」「赤」の3つのグループに分類。リスクが最も低いとされるアメリカや中国、韓国など98の国と地域から来た人は、出国前72時間以内の陰性証明書があれば、ワクチンを打っていなくても入国時の検査や自宅待機が免除されます。
■「2時間待ちが2～3分に」
これにより、入国スピードが格段にアップしました。
ミャンマーから帰国：「現地で受けたPCR検査の陰性結果を見せるチェックポイントが1個あっただけで、そこで2～3分という感じです。以前にも、PCR検査最盛期にも、入国したことがあるんですが、その時は、全部出るのに2時間くらいかかった」
緩和のタイミングで、続々と日本へやってきた外国人。その目的について、聞いてみました。
アメリカから日本へ：「私達は関西大学で勉強します。文化的なことも体験したいです」「寿司を食べたことないので、ここで初めて食べてみたいです」
ドイツから日本へ：「ビジネス目的で、筑波大学で研究します。ビザの有効期限が90日なので、90日間滞在します」
アメリカから日本へ：「（Q.日本を訪れた理由は？）妻が沖縄出身なので、“ふるさと”実家に帰ります。3年間で初めてです。元々、私たちの便は2日前でしたが、規制緩和されるため、便を変更した。14日間も東京のホテルで隔離したくない。沖縄の義理の家族とも、時間を過ごせないじゃないですか」
10日からは、「添乗員付きのパッケージツアー」などの条件付きで、外国人観光客の受け入れ手続きも再開されます。
そうなると、高まるのが“インバウンド需要”への期待です。
■「爆買い復活を」デパート期待
お中元売り場の開設を前に、決起集会が今行われています。多くのお客さんを迎え入れるべく、百貨店側も大いに盛り上がっています。
東京・日本橋三越では“お中元商戦”をスタートさせる決起セレモニーを3年ぶりに開催。朝から、およそ200人の客が行列を作っていました。
にぎわいを見せる百貨店。こうした光景で思い出されるのが、新型コロナが流行する前の中国人観光客などによる“爆買い”です。
百貨店側も「水際対策緩和」と「円安効果」による、外国人観光客の消費額アップに、大きな期待を寄せています。
日本橋三越本店 生鮮担当・岡部隼士さん：「日本の国産牛、特に松坂牛や神戸牛、ブランド牛がとても人気になっています。やはり、海外のお客様は、日本の良質な食品を求め、来店されることが多いので、そのお客様に日本橋の良い食品を提案できるのが楽しみです」
■“踊るカツオ節”でおもてなし
インバウンド需要に期待しているのは、百貨店だけではありません。
多くの人でにぎわう、東京・浅草。1日も、観光を楽しむ外国人の姿が見られました。
人気の観光スポット・浅草の飲食店も、外国人観光客の受け入れ準備に余念がありません。
多い時は、外国人観光客が半数を占めるなど、インバウンドの多大な恩恵を受けていたという、この店。英語、中国語、韓国語で書かれたメニュー表はもちろんですが、1日から新たに始めたのが、削りたてのカツオ節を楽しめるサービスです。
熱々のお好み焼きの上で“踊る”カツオ節に、興味を持つ外国人が多いことから、およそ100万円をかけてカツオ節削り機を導入したのです。
「浅草つる次郎」・浜田圭二店長：「これを皮切りに、今後どんどん観光客が増えてくれるとうれしい。第一歩の緩和ということで、すごく期待としては大きいです」
（「グッド！モーニング」2022年6月2日放送分より）
[テレ朝ｎｅｗｓ] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
