「高度の倫理性が求められる大臣の自覚を欠いていた」吉川元農水大臣に有罪判決｜TBS NEWS DIG
大臣室などで賄賂を受け取った罪に問われた元農水大臣の吉川貴盛被告に対し、東京地裁は、有罪判決を言い渡しました。
きょう、東京地裁で開かれた、吉川貴盛被告の判決公判。
安倍内閣で農水大臣を務めていた吉川被告は、2019年までの在任中に、鶏卵生産会社の元代表から3回にわたり、合わせて現金500万円を受け取った収賄の罪に問われています。現金の受け渡しは、大臣室やホテルで行われていました。
焦点は、吉川被告に賄賂の認識があったかどうか。
吉川被告
「政治献金の趣旨だと受け止めていた」
賄賂の認識を否定し、無罪を主張した吉川被告。しかし、きょうの判決で東京地裁は、大臣室で現金を受け取ったことについて、こう指摘しました。
裁判長
「特異な形で受け取った現金の趣旨を尋ねることもなく、政治資金収支報告書への記載もせず使い果たした」
吉川被告が、鶏卵業界への便宜を求める趣旨を知りながら現金を受け取ったなどとして、「賄賂の認識があった」と認定。さらに…
裁判長
「現金を返還しようとせず、全て使い果たし、高度の倫理性が求められる大臣の自覚を欠いていた」
言い渡されたのは、懲役2年6か月、執行猶予4年、追徴金500万円の有罪判決。
閣僚在任中の職務に絡む汚職事件の一審で有罪判決がでるのは、元北海道開発庁長官の鈴木宗男参議院議員以来、18年ぶりです。
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