【外国人観光客】受け入れ再開へ 今月中に実証事業 観光地からは期待と課題も
外国人観光客の受け入れ再開に向け、政府は今月中にも実証事業を行うことを明らかにしました。インバウンド需要が落ち込んでいた観光地からは期待の声が上がる一方、再開に向けた課題も見えてきました。
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17日昼ごろ、北海道・小樽市にある「アンワインドホテルアンドバー小樽」で行われていたのは、チェックイン用の動画の撮影です。今後、この映像に英語や中国語のテロップを入れて、館内で流す予定だといいます。
アンワインドホテルアンドバー小樽 大場伸二マネージャー
「多言語対応できるように、準備を進めているところです」
このホテルでは、コロナ前は6割から7割が海外からの観光客だったということです。政府が外国人観光客の入国を、来月から段階的に再開する方向で調整を進めていることについて、大場マネージャーは次のように話しました。
大場伸二マネージャー
「非常に大きく期待をしております。以前のように、たくさんのインバウンドの方々にお越しいただきたいのが率直な気持ち」
ただ、課題も――
大場伸二マネージャー
「日本の方々には一般になっているマナーというのが、どんな状況になっているのかと。マスクしないでお越しになる方がいらっしゃるのかとか」
感染対策について、多言語の掲示物を用意する予定ですが、どこまで伝わるのか不安があるといいます。
小樽市によると、コロナ前は毎年20万人以上の外国人が訪れ、宿泊していたということですが、感染が拡大して以降、この約2年半、観光目的の外国人はほぼゼロになりました。
「小樽市民の台所」とも言われる市場でも、期待の声が上がっています。
海産物店 代表
「外国人の方が来ると、市場の中が盛り上がる感じもありますので」
ただ、不安な面もあるといいます。
南小樽市場協同組合 木川昌年理事
「買ってくれて、売り上げが少しでも増えればいいんだけど、それと同時に、怖さもありますよね。また爆発的に(感染者が)増えるという怖さはあります」
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17日、斉藤国交相は会見で「観光を含む国際的な人の往来は、我が国の経済活動や地域の活性化にとって、きわめて重要です」と述べました。
外国人の入国再開に向け、今月中に、感染防止対策を実証するための少人数のツアーを試験的に行うと発表しました。実証事業の対象は、ワクチン3回接種済みのアメリカやタイなど4か国からの旅行者です。検証を行った上で、注意する点などをまとめたガイドラインを策定するということです。
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外国人の受け入れに向けて、東京でも準備が進められています。浅草にも近い、合羽橋道具街にある包丁の専門店「かまた刃研社」の鎌田晴一代表は「ピークの時は、8割が海外からのお客様でしたから、売り上げは5分の1くらいに落ちました」と話します。
外国人観光客には、鋼を何枚も重ね合わせ模様がついた包丁が人気だといいます。しかし――
かまた刃研社 鎌田晴一代表
「海外向けの商品は、1~2割アイテムを減らしたと思いますね」
入国が制限されて以降、一部商品を減らしていましたが、今後、外国人向けの商品を充実させていく予定だといいます。
また、現在、かまた刃研社では必要最低限の従業員で営業しているといいますが、今後はインバウンドの復活と国内需要の高まりから、新たな従業員を雇うべく募集をかけているということです。
コロナ禍で、どう外国人観光客を迎えるのか。期待と課題の両面があるようです。
(2022年5月17日放送「news every.」より)
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