【ウクライナ侵攻】”近づけば命失う” マリウポリの治安組織「アゾフ連隊」
ロシアの戦勝記念日を越えても続くウクライナ侵攻。マリウポリにある製鉄所では、何度も爆発音が鳴り響いていました。そのマリウポリの治安組織「アゾフ連隊」のメンバーがNNNの取材に応じ、厳しい戦況について語りました。
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ロシアの戦勝記念日の後も、ウクライナ東部と南部を中心に攻撃が続いています。
アメリカの情報機関トップ・ヘインズ国家情報長官は、10日の米議会公聴会で「プーチン大統領はウクライナでの戦いの長期化に備えていて、東部ドンバス地方の確保以上の目標を達成しようとしていると評価している」と述べました。
戦闘はさらに長期化するのか。ただ、東部ではウクライナ軍が反撃を強める動きも出ています。
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ウクライナ第2の都市、ハルキウの南東に位置するルハンシク州にある村「ルビージュネ」は、ロシア軍の支配下に置かれていましたが、ウクライナ側の反撃により、村を奪還したと言います。
ウクライナ軍
「このように結果を出している。もっと武器があれば、さらに成果が上がるだろう」
さらに、ウクライナ国防省はハルキウ州でロシア軍の戦車を破壊したという映像を10日に公開するなど、東部で攻勢を強めています。
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「我が軍からハルキウに関するいいニュースが届いた。占領者(ロシア軍)はハルキウから徐々に押し戻されている」
アメリカの政策研究機関も、ウクライナ軍がハルキウ北部のいくつかの町を奪還したと分析。また、アメリカ国防総省の高官は、東部と南部でのロシア軍の侵攻は、ウクライナ軍の抵抗で、想定より2週間か、それ以上、遅れていると分析しています。
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そして、ウクライナ南東部マリウポリの最後の砦・アゾフスタリ製鉄所内で撮影されたとみられる映像が、9日に公開されました。「あなたは成長し、年をとり死んでいく、その真実を知らないままに」と、歌を歌う女性兵士がカメラに映っていました。しかし、外では何度も爆発音が鳴り響いています。それでも、兵士たちが歌うことをやめることはありませんでした。
製鉄所には、いまもロシア軍が現地の治安組織「アゾフ連隊」などに対し、空と地上からの攻撃を続けています。
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ウクライナ首都・キーウに姿を見せた大柄の男性たち。NNNの取材に応じたのは、アゾフ連隊のメンバーです。
ウクライナ東部・ドネツク州とルハンシク州での戦闘に参加し、数日前にキーウに戻ったといいます。
アゾフ連隊のメンバー
「彼ら(ロシア軍)は、進軍するために町や村を破壊しつくしている。すべてを廃虚にしている。ウクライナ軍は、ウクライナ人に被害が出ないよう慎重に戦わなければいけない。我々の方が、戦い方が難しい」
アゾフスタリ製鉄所については――
アゾフ連隊のメンバー
「製鉄所にいる兵士は、不屈の精神で戦っている。勇気があるから戦っている」
ただ、戦況は極めて厳しいと話します。
アゾフ連隊のメンバー
「あそこに近づくのは不可能だ。近づけばたくさんの兵士が命を失う。忸怩(じくじ)たる思いだが、なすすべがない」
製鉄所をめぐっては、マリウポリ市議会の副議長が、「ロシア軍が11日に化学兵器を使った攻撃を計画している」と話すなど、緊張感が高まっています。
(2022年5月11日放送「news every.」より)
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