切り株だらけ…『明石公園』の樹木伐採計画が一旦中止に 斎藤知事「バランスが大事」(2022年4月4日)

切り株だらけ…『明石公園』の樹木伐採計画が一旦中止に 斎藤知事「バランスが大事」(2022年4月4日)

切り株だらけ…『明石公園』の樹木伐採計画が一旦中止に 斎藤知事「バランスが大事」(2022年4月4日)

「兵庫県立明石公園」の樹木が大量に切られている問題。伐採を進める兵庫県の斎藤元彦知事が計画の一旦中止を発表しました。

 4月4日の午前、「県立明石公園」を訪れた兵庫県の斎藤元彦知事。担当者に案内されながら公園を入念に視察をします。その理由は…

 明石公園の敷地内にある国の重要文化財「明石城跡」。立派なやぐらが佇む石垣には多数の切り株が目につきます。

 2018年に撮影された明石城跡周辺の映像には、やぐらの周辺を覆うように自然が広がっていますが、今年3月に撮影された映像を見てみると、やぐらの周囲にあった樹木がほとんど切られてしまっています。

 (毎日放送 大吉洋平アナウンサー)
 「木の根がどんどん伸びていくと石垣を崩してしまう。例えば奥を見ると、石垣の間から木が出てきていますよね。これが伐採の理由とされているわけです」

 樹木の伐採は、明石城築城400年を前に兵庫県が策定した計画です。

 県によりますと、成長した木の根が石垣に入り込むなどして崩れる可能性があるとして、石垣から5m範囲内の樹木は原則伐採。景観を保つため、眺望を妨げていた木も伐採するとして4年前から始まりました。伐採された木は1600本以上にのぼり、植物研究者は怒りを募らせています。

 (植物研究者 小林禧樹さん)
 「やみくもですから、この切り方は。石垣と樹木の関係はそう単純ではなくて、石垣を守っているという面もあるんですよ。これはありえないだろうなと」

 市民グループは2万筆を超える署名を提出して伐採の中止を訴えてきましたが、県は公園の管理のために必要だとして、今後も伐採を続ける方針を示していました。

 何とか自然を守りたい。4月3日に行われたシンポジウムには定員の100人を超える市民らが集まりました。

 (植物研究者 小林禧樹さん)
 「城の石垣だけを切り離して保全するのではなく、自然・生態系を含めたトータルな整備・保全を行っていってほしい」

 この伐採計画の策定には明石市もオブザーバーとして参加していましたが、泉房穂市長は「市民の憩いの場を守る」と決意を語りました。

 (明石市 泉房穂市長)
 「場合によっては明石公園を、県立ではなく明石の市立に移管するというのはどうかということを含めて検討したいという思いであります」

 今回、1時間半かけて現場を視察した斎藤知事は、この問題についてどう考えているのでしょうか。

 (兵庫県 斎藤元彦知事)
 「(Q伐採の跡を見られて率直に『切りすぎだ』という印象を受けましたか?それとも、『必要な数だ』と思われましたか?)そこのバランスが大事だと思っています。切ったところはある程度必要な理由があって、色んな切り株を間近で見て少し危ないというところもあったと思うんですけど。切りすぎ、切らなくていいではなくて、ちょうどいいバランスをみなさんと議論しながら作っていくというのが行政の役割だと思っています」

 斎藤知事は伐採を一旦中止すると発表しましたが、「公園を守りたい」というそれぞれの思いはうまくかみ合うのでしょうか。

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