【脱プラ加速】コンビニで”フォーク廃止”や植物由来も…
事業者にプラスチックごみ削減対策を義務づける「プラスチック資源循環促進法」が4月から施行されます。これを受けて、脱プラスチックの動きがコンビニなどで進んでいます。パスタを購入すると、フォークではなく、箸を渡すなどの実証実験も行われています。
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私たちの暮らしが、少しずつ変わっています。
コンビニチェーンのファミリーマートでは、東京都内10店舗で実証実験が行われています。東京・港区のファミリーマート・ムスブ田町店では、パスタを購入すると、フォークではなく、箸を渡されました。
来月施行されるプラスチック資源循環促進法・通称「プラスチック新法」が、その背景にあります。
ファミリーマート環境推進グループ 原田公雄さん
「4月から『プラスチック資源循環促進法』が施行されることに伴って、さらなる削減ができないかと」
プラスチック資源循環促進法は、事業者にプラスチックごみ削減への対策を義務づけるものです。
ファミリーマートでは、実証実験を経た上で、フォークと先割れスプーンの配布を取りやめる一方、箸の代用・竹製マイスプーンなどの販売を順次進める方針です。
今後、ファミリーマート全店で取り組みが行われた場合について、ファミリーマート環境推進グループ・原田公雄さんは、「年間で約260トン(プラスチックの)削減が見込まれています。(客からも)好意的な意見を頂いていて、世の中の意識の高まりを感じているところです」と今後の展望を話しました。
ローソンでは、柄の部分に穴をあけて長さも1センチ短くしたスプーンとフォークを、来月1日から都内の3店舗で導入し、順次拡大予定ということです。ローソンによると、従来のスプーンと新しいスプーンを比較すると、プラスチックの使用量を約14%削減できるとしています。
セブン-イレブンでは、植物由来の素材を30%配合したスプーンやフォークなどを来月1日から、順次全国で導入する予定です。
このように“脱プラ”の動きが、身近なコンビニで進んでいます。
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意外な“脱プラ”製品にも、問い合わせが殺到しています。ホテルのアメニティー用品を製造している愛媛県の工場で作られている歯ブラシ。この歯ブラシに使われている原料は…なんとお米です。
山陽物産 武内英治代表取締役
「古米など食用に適さないお米で作ったハブラシです」
山陽物産によると、食用に適さない古い米などをプラスチックに30%ほど混ぜて作ります。強度に問題はなく、柄の部分を空洞にしたことで、従来のものとほぼ変わらない値段で販売できるということです。
実は、山陽物産ではこの歯ブラシを15年ほど前から販売していますが、全く売れませんでした。
ところが、山陽物産・武内英治代表取締役は「“プラスチック新法”これによって、今年4月から(施行される)という形で、問い合わせがかなり増えてきた」と話します。全国から問い合わせが相次ぎ、売り上げは昨年比で100倍ほどになっているということです。
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東京・葛飾区のクリーニング用品を製造・販売する会社でも、“脱プラ”の取り組みが行われています。箱に入った大量のハンガーがトラックから降ろされていました。
クリーニング店から回収した自社のハンガーを機械で粉砕し、プラスチックの破片を20%から50%混ぜて、新たなハンガーを作り出すという、プラスチックを再利用する取り組みを行っています。
オリタニ 折谷征晴社長
「再材料化で“ハンガー To ハンガー” という試みを行っています」
この会社は、他にも紙製のハンガーを製造するなど、“脱プラ”に力をいれています。
そして、まもなく始まる「プラスチック新法」については――
オリタニ 折谷征晴社長
「クリーニング業界としては、石油製品を非常に多く使っているということで、ある意味、悪いイメージがあるんですけれども、それが逆に、環境に貢献できる業界になっていければ」
原油高が続く中、オリタニでは「クリーニング業界全体の意識を変えるチャンスだととらえている」ということです。
(2022年3月15日放送「news every. 」より)
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