【解説】指名手配の男は約10年前の隣人 発覚前「人を殺した」趣旨の話…警察対応は 母娘殺害事件
(中谷しのぶキャスター)
まず今のところ分かっている情報としましては、娘千尋さんに対する殺人容疑で、大山容疑者は全国に指名手配されています。まだ凶器は見つかっていません。たつの市といいますと、姫路の隣の地域ですよね。被害者の自宅はJR播磨新宮駅から1キロほど離れた場所になるわけなんですけれども、10年前まで被害者宅の隣に住んでいたということが分かっています。現在は空き家となっていて、中継でもお伝えしたこの木造の家に住んでいたということが分かっています。ですので現場周辺の土地勘もあったと見られています。
そして 警察が容疑者に接触していたことが明らかになりました。
事件発覚の3日前に警察が男に接触していたということです。2人が亡くなっていて、死亡推定日時は今月13日なんですけれども、その3日後、この大山容疑者に警察が接触をしました。その時、大山容疑者は「人を殺した」と話していたということです。その3日後、この2人の遺体が発見されたという流れです。
16日午後10時ごろ、高砂市の路上で寝ていたところを通報されて、警察が大山容疑者に接触しました。「人を殺した」という趣旨の話をしていたんですけれども、この時は凶器を所持せず、話が噛み合わなかったため、逮捕に至らなかったということです。そして、この30キロほど離れて、電車では約1時間ほどかかるたつの市まで、警察が送り届けるという対応を取りました。
まず、この対応、高岡さん、その高砂からたつのまで送り届けるというのは、どういうことが考えられるんですか。
(高岡達之 特別解説員)
警察が公的にこの一連の流れを説明をしているということではないので、若干一般論が入りますが、まず、路上で寝ていたら通報されますよね。これは通報された方も当然ですし、警察が駆けつけるのも当然です。ただ、2つ目の、ここが今後やはり焦点になりますね。「人を殺した」という表現を一般人が聞いているわけではありませんので、警察官がやっぱり聞いているわけですから、当然私は当該の警察署の職員も捜査官も、きちっと捜査をされたと思います。だから凶器を持っていない、つまり持っているものは全部調べたということですね。それがあった。
話が噛み合わなかったというところが、今は身柄の確保が最優先ですから、後々検証で出てくると思いますが、「人を殺した」のであれば、それに基づく何かがあるはずだというのも、これは捜査的には一般論でありますね。だから被害者から奪ったものがないか、それから金銭的に常識的なものよりもたくさん持っているのか。凶器になるものを持っていない。噛み合わなかったのは、本人がその時点で持っていたものに直接匂わせるものが何もなかった。
しかも車で送っていくのは何だと、ご覧の方も思うかもしれませんが、全くお金持っていないんだったら、また路上に放り出すわけにはいきませんからね。そうするとどこか知り合いなところがあるんですか、ご親戚がいるようなところがあるんですかと聞いて、ここの場所を言われて乗せていくというのも、私は警察官の行動としては合理的だなとは思います。
ここでちょっと一つだけ、ご覧の皆さんに大事なことをお伝えしておきたいと思いますが、中谷さんから全国に指名手配という話がありました。中継では公開捜査ということがありました。これも一般的な考え方ですが、全国指名手配というのは、何も私ども報道機関にこんな写真を出す必要はないんです。名前を言わない時もあります。というのは捜査の言葉で立ち回り先と言いますが、当然のことながら本人が42歳ですから、勤めていた場所もあるかもしれない、ご親戚がいるところがあるかもしれない、あるいは若い時代を過ごしたところが東京かもしれない。そういうところをあらかじめ警察はやっぱり情報を得ているもので、その場合は全国に指名手配と言いますが、警察同士で世の中に公開をせずに手配をします。
しかしながら、そういう痕跡が非常にない、あるいは薄い場合は、写真を提供して名前も提供して、できるだけ全国の皆さんに。まだ凶器が見つかっていないということは、次の犯行の危険性もあるということになりますので、私はご覧の皆さんを心配な気持ちにさせたいわけではありませんけれども、そういう意味では公開捜査というのは、ある意味一刻を争うという状況だと思っていた方がいいと思うので、この顔あるいは公開されている映像に心当たりのある人物を見かけられましたら、どこにお住まいであろうが、周りの警察署にまず一報を入れていただければと思います。
(中谷しのぶキャスター)
警察の対応について、元兵庫県警刑事部長の棚瀬さんに伺いました。
「供述だけでは逮捕にもちろん至らないということで、凶器や犯行を裏付ける証拠などを当時聞き取ったのであろうが、捜査に切り替えるほどの情報が、その時は得られなかったのではないか」という分析です。
また、今、高岡さんからもありましたけれども、今回公開捜査にした理由について伺いました。やはり「一刻も早く容疑者の所在を明らかにしたい」ということ。また、「凶器を持って逃げている可能性もあるので、防犯の注意を呼びかけることも兼ねて、そういった公開捜査に切り替えて踏み切ったのではないか」と。また、「誰かにかくまわれている可能性もありますので、こういうふうに公開にしている」ということなんですよね。
改めて、その呼びかけられている情報なんですけれども、黒色の帽子をかぶっていて、黒縁の眼鏡、黒色のショルダーバッグを持っていて、灰色の靴を履いていたことが、これ犯行後の写真・動画から分かっています。特徴としましては、身長およそ160センチ、痩せ型で黒髪です。
足取りについてなんですけれども、こちらも分かってきていまして、たつの市からですね、この東播磨の、この距離を14日から17日の3日間で移動していた、行ったり来たりしていたということも分かっています。こういうこともあって、立ち回り先などが見えず、どこに行くか分からないので、都道府県を限定せずに全国指名手配したとみられるという。
(高岡達之 特別解説員)
ここもですね、私ちょうどこの、それこそ東播磨地域で育ちましたので、この地域の周辺、姫路市まで、これ色分けしてますが、この北側の姫路市の北部の方は東播磨とは言いません。やっぱりあの、東播磨っていうのは、やっぱりこの瀬戸内海沿いの地域のことを我々は地元は播磨と言いますし、特に東播磨っていうのは、今回この黄色で色分けされている高砂市、加古川市、ここが人口が多いです。で、稲美町というあたりは農村になります。播磨町の方に行きますと、あの大手の造船メーカーの工場なんかあります。明石市も大変人口が多いです。
ですので、この地域はですね、逆にあの今回の事件現場と違って、こういった容疑者が一人で、男性が歩いていてもですね、まあこの格好だからおかしいと目立つというところではない、ということを申し上げておきたいと思います。
(中谷しのぶキャスター)
当時の状況を改めて整理しますと、こちらになりますね。
自宅内では通帳、財布などは残されたままでした。そして、お母さんは娘さんよりも多くの刺し傷があったということで、棚瀬さんはお二人ともに対して首から上を狙って、上半身など複数回刺していることからも、犯人は強い恨みを持っていたのではないかと見ているんですけれども。
今回、娘の千尋さんへの殺人容疑で指名手配となりました。その理由として考えられるのが、こちらだということです。
「母、お母さんよりも娘さんとの関係の方が、殺害するに至る何らかの証拠が濃かったと推測できる」ということです。今後は動機も含めて母親の殺害についても捜査するものと思われます。
情報が呼びかけられています。何か少しでも情報お持ちの方、右下にあります番号までお寄せください。
(高岡達之 特別解説員)
もちろん、たつの警察署の捜査に当たっているところの番号をお知らせしてますが、申し上げましたように、どこにいるか分かりません。ですので全く違う地域のお住まいの皆さんも、このような人物を見かけましたら、本当にご近隣の警察署も大丈夫です。兵庫県警の方に知らせてくださいという風にこれに協力いただければと思います。
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