【備えの再点検】「巨大地震注意」でどうすればよい?今すべき対策と、役立つ「防災情報サイト」
8日夕方、宮崎県で最大震度6弱を観測した地震。気象庁は南海トラフ巨大地震への注意を呼びかけていて、関西でも災害への備えが加速しています。これから始まるお盆休みにも大きな影響を及ぼす可能性も。
8日夕方に発生した宮崎県の日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震。最大震度6弱を観測した宮崎県日南市では国道に岩が落下し、一部が通行止めに。
震度5強を観測した鹿児島県大崎町では家屋が倒壊するなどの被害が出ました。この地震によって、宮崎県など3つの県で、あわせて9人がケガをしたということです。さらに…。
気象庁・束田進也 調査課長
「南海トラフ地震の想定震源域では、新たな大規模地震の発生の可能性が、平常時と比べて相対的に高まっている」
気象庁が初めて発表した南海トラフ臨時情報「巨大地震注意」。「普段よりも数倍、南海トラフ地震の発生の可能性が高まった」として、1週間の間、注意するよう呼びかけました。
これを受け、和歌山県では当面、24時間態勢で警戒に当たるということです。想定震源域に含まれる和歌山県串本町のホームセンターでは飲料水などの備蓄品を買い求める人が。
来店客
「家にも備蓄品は備えてあるが、やはりきのうからニュースを聞いていると不安になって、他のお店にいっても、もうないんです。なかったので焦ってしまいました」
「一応準備して、助かったらありがたいな。とりあえず生き残ることに頑張ってみようかな」
携帯用のトイレは一部の商品が品切れになっていました。店側は商品の手配を随時進めていて、冷静な対応を呼びかけています。
自治体では備蓄品を再点検する動きも。和歌山市では市内にある備蓄倉庫をあらためて確認。アルファ化米などの食料や避難所などで使う防災用品などの保管状況をチェックしました。住民不安を和らげるため、海南市では昨夜、避難所を2か所開設しました。1週間程度、開設するということです。
観光への影響も出ています。
有吉優海 記者
「和歌山県白浜町の千畳敷です。普段なら夏休みということもあって、観光客で賑わっているはずなんですが、入口には立入禁止と書かれています」
さらに、白良浜海水浴場など4か所の海水浴場では約1週間閉鎖することに。
お盆の観光シーズンを前にホテルでは問い合わせが相次いでいます。
ホテルシーモア・林英紀 総支配人
「お問い合わせいただく方は共通で心配しているようにうかがえる。キャンセルという形にもなっている。ただ、その数はまだ把握できていない」
JR西日本は特急「くろしお」について和歌山から白浜・新宮の間で当面、運転のとりやめを決めています。
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(中谷しのぶキャスター)
「昨日の地震を受けて初めてとなります『南海トラフ巨大地震注意』という情報が出されました」
(横須賀ゆきの解説委員)
「お盆期間に突入しますので、どう備えたらいいのかというところも見ていきたいと思います。
今回の地震なんですけれども、まず陸側のユーラシアプレートと海側のフィリピン海プレートというものがありますが、この陸側のプレートに、海側のプレートが沈み込む形で、この境界線付近で地震が起こるということです。この南海トラフ地震の想定震源域というのは500キロメートルに及び、昨日地震があった日向灘はその一番西端にあたるところなんです。なので、昨日の地震が南海トラフ巨大地震に影響する可能性があるのかどうか、というのが調べられたということです。
その震度なども気象庁が発表しましたが、世界のこれまでの110年間の統計をとって出してきました。マグニチュード7.0以上の地震が起きた場合、1週間以内にマグニチュード8クラス以上の地震が起こるのは数百回に1回と、地震が今回起きる前と起きた後に比べて数倍、地震の確率は高まっているということになります。
どうしてこんなに気象庁が緊張感を持っているかといいますと、やはり2011年の東日本大震災があるからです。3月9日にマグニチュード7.3の地震があった2日後、3月11日にマグニチュード9.0という非常に大きな地震に見舞われたからです。ということもあって、緊張感を持って今回事例を報告しているということになります。
「巨大地震注意」は具体的にどのようなことをすればいいのかといいますと、「日頃の備えを再点検」ということになります。
例えば、家具の固定です。実のところまだできてない箇所とかもあったりしますし、強度弱まっている部分もあると思いますので、その再点検を、お盆休み期間中、時間に余裕のある方はしてみるといいと思います。
そして、お水や食料などの備蓄です。賞味期限とか切れているものもあるかもしれませんので、こういった水、それからパックご飯とかレトルトのものなどを点検するのもいいと思います。
それと合わせて非常用持ち出し袋と、今後1週間は特になんですけれども、枕元にできれば履き慣れた靴を置いておくと、停電とか何か物が散乱した時でも夜でも動きやすいということになります。
そしてお盆期間なので、まず連絡手段など家族で確認することも重要ですし、避難場所経路の確認、特にお盆期間中帰省先、それから特に旅行先は不慣れな場所もあると思いますので、十分に事前の確認をしておきたいです。
また、インターネット上に「わがまちハザードマップ」と言うものがあります。災害種別、地域を選ぶと、この自治体が提供しているホームページに飛ぶことができます。そこで避難所を調べることができますし、防災公園とか防災スピーカーが設置されているところも表示してくれます。災害拠点病院なども確認することができるので、帰省先とか、旅行先を行く前に見ておくとすごく便利かなと思います。
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