「私がいなくても相談できるようになったら」AIクローン社長 最先端技術で新しい継承のカタチ
会社の事業を、次世代にどう継承していくのか、多くの経営者がいま悩みを抱えています。最先端技術で、新しい継承のカタチを模索する大阪の会社を取材しました。
進和建設工業 社員
「3Kの現場とかいって、若い子が続かないんです。私もここに入って15年お世話になりましたけど」
進和建設工業 西田芳明社長
「建設業は確かにキツい・汚い・危険の”3K”と言われることが多いけど、それだけがすべてやないんや。あなたが15年も続けているのはありがたいことやし、誇りに思うよ」
この男性、実は「人」ではなく、AIが生成した「クローン」。
社員
「普段の社長とあまり変わりないです」
「そのままな感じだと思います」
AIクローンが再現しているのは、堺市の建設会社の西田芳明社長。
これまで、経営のノウハウや思いを残そうと、本の執筆や講演を行ってきましたが、自分の死後、後を継ぐ人が迷うことがないか不安を抱えていました。
そこで、より「本物」に近い形で経営理論を残したいとAIの開発会社とタッグを組み、社長のAIクローンを開発。
進和建設工業 西田芳明社長
「何か悩んだときや困ったときに、クローンに頼って聞いてみる」
AIクローンは、西田社長のブログやインタビューなどをもとに、考え方や話し方まで学習しています。
社長秘書を務める社員。普段、忙しそうな社長にはなかなか聞けない相談も。
秘書
「社長、管理部としてこれからどうなっていけばいいと思いますか？」
“AI”西田芳明社長
「これからどうなっていけばいいかというと、まずは経営者意識を持つことが大事やね。次に理念や哲学の共有を徹底することやね」
西田芳明社長
「私がいなくても答えられるように、相談できるようになったら一番ありがたい。私自身も本当に悩んだ時は先代社長はどう思うかずっと問いかける。それが現実に（AIクローンが）答えてくれる」
将来的には、採用面接で履歴書をもとに話しかけたり、感情表現ができたりと、さらに進化するとしています。
“AI”西田芳明社長
「おはようございます。今日も元気に頑張りましょうね」
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