高級腕時計シェア「トケマッチ」元代表を指名手配 海外逃亡か「ふざけるな」被害額は18億円超
高級腕時計のシェアリングサービス「トケマッチ」を運営していた会社の代表だった男が、業務上横領の疑いで指名手配されました。13都府県で被害届が受理されるほど広がりを見せている被害の実態とは。
取材班が2月訪ねたのは大阪市内の建物。利用者が被害を訴えているサービスの運営会社が入っています。
柏崎蒼馬 記者「やっぱり出ないですね」
問題となっているのは、高級腕時計のシェアリングサービス「トケマッチ」。警視庁は、その運営会社の元代表、小湊敬済こと福原敬済容疑者(42)の逮捕状を取り指名手配しました。今年1月、利用者から預かったロレックス1本を大阪府内の古物商で65万円で売却し着服した、業務上横領の疑いが持たれています。
「トケマッチ」は、高級腕時計の持ち主から預かった腕時計を、利用を希望する人に有料で貸し出し、持ち主には毎月「預託料」が支払われる仕組みでした。ところが、福原容疑者は今年1月31日にサービスの終了と会社の解散を発表したのです。しかし…。
オーナーの男性
「14本貸し出しまして、合計13本が返ってきていない。金額で言うと1600万円くらい…」
約1年半前から時計を預けはじめたという男性。
サービスの終了が発表されたのと同じ1月31日に預けていた時計の1本だけが突然返却されましたが、残りの時計は返ってきていません。
札幌市内に住む会社員の男性も預けた腕時計5本のうち4本が返ってきていません。転売の不安から中古品販売サイトを見て回ったところ、自分の時計が約52万円で売られていたため、サイトの運営会社に出品停止を求めました。
オーナーの男性(35)
「『やられた』というのと、『ふざけるな』という思い。思い入れのある腕時計には間違いないので、しっかりと返していただきたい」
捜査関係者によると、「トケマッチ」をめぐっては13都府県で44件の被害届が受理されています。また、被害者の会のまとめでは返却されていない腕時計は少なくとも866本で、あわせて18億2000万円相当に上るということです。
福原容疑者はサービス終了を発表したのと同じ時期に、成田空港から出国し、現在海外逃亡しているとみられています。
警視庁は福原容疑者を指名手配するとともに今後、ICPO(国際刑事警察機構)を通じて、国際手配の手続きを進める方針です。
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