季節外れのドカ雪　立ち往生続出　外国人観光客困惑も…秘湯「平湯温泉」では歓喜【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年11月20日)

季節外れのドカ雪　立ち往生続出　外国人観光客困惑も…秘湯「平湯温泉」では歓喜【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年11月20日)

　週末、強い寒気の影響で、西日本を中心に各地で積雪となりました。突然の雪に、峠では立ち往生する車が続出。追突事故も発生して大混乱となりました。

■ノーマルタイヤで観光も…「チェーンを買いに」

　歩道に乗り上げる1台の車と扉が開きっぱなしで、道路をふさぐように止まる車。後部が大きく破損し、追突されたとみられます。突然の雪のため起った追突事故です。

　18日、断続的に雪が降り続いた、岐阜県の奥飛騨地域。山あいの幹線道路では、視界が見通せないほど激しく雪が降る時間帯もありました。

　道路は降り積もる雪で一面真っ白に、すると、スリップして溝にはまったとみられる車が傾いて止まっています。

　また別の止まっている車は、運転手はいません。ハザードランプをつけて放置されています。

　しかし、しばらくしてドライバーが戻ってきました。「チェーンを買いに行っていた」のだといいます。京都から観光にやってきましたが、こんなに雪が降ると思わずノーマルタイヤのままでした。

■チェーン装着しても“トラック進めず”

　次々と立ち往生する車が…。

　神奈川県から来た人：「四輪駆動だからここまで来たんだけど」「（Q.こんなに雪が降ると思っていました？）いやいや、思っていない、思っていない。とりあえず、チェーンは積んできたけど」

　2日前、神奈川県からゴルフで訪れたという男性2人組。想定外の天気で、防寒着も手袋も用意していません。

　神奈川県から来た人：「（Q.寒さはどうですか？）大丈夫ですよ、若いから！」「（Q.本音は？）本音は、つらいですよ。手がかじかんじゃうからね…」

　このトラックはチェーンを装着しても、雪にタイヤがはまりなかなか進めません。

■レンタカー外国人客も立ち往生「どうすれば」

　シンガポールからの観光客：「シンガポールから来ました。立ち往生しています。レギュラータイヤしかないので動けません」

　東京でレンタカーを借りて来たというシンガポールからの観光客。立ち往生し、ロードサービスを待っているといいます。

　シンガポールからの観光客：「どうすればいいのか分かりません。ここまで天気が荒れるとは思いませんでした。このまま運転するのは危険すぎます」

　さらに、この車も…。

　インドネシアからの観光客：「インドネシアのジャカルタから来ました。今、チェーンを探しているんです。それで、チェーンが到着するのを待っています」

　警察官：「本当に大変なんで、あっちの方が、標高も上がるので…」

　降り続く雪に、あきらめて、Uターンする車もいました。

■外国人客　車で引き返すも再び　警察官が制止

　このレンタカーも、シャーベット状の雪にタイヤがはまり、全く前に進みません。

　シンガポールからの観光客：「（Q.何があった？）よく分かりません。ストップしたら車がもう動けなくなってしまったんです」

　大阪でレンタカーを借り、この先の温泉を目指していたといいますが、ノーマルタイヤで進むには危険な状況です。

　シンガポールからの観光客：「道路が滑りやすいので、この先、車のスリップが心配です」

　予期せぬ雪道に、引き返すことにしました。

　シンガポールからの観光客：「とにかく、もう一度動かさないと」

　なんとか切り返し、Uターンに成功しました。慎重に雪道を徐行で下っていきます。

　しかし5分後、再び山道を登って行こうとする同じ白い車。警察官が制止します。

　Uターンして戻るようにと警察官が指示しますが、タイヤは空転。車道の真ん中で、斜めになって立ち往生してしまいました。

　再びUターンし、もと来た道を引き返していきます。

■「2、3時間で真っ白」除雪車が今季初出動

　突然の積雪に地元の人も、対応に追われます。

　除雪車の準備をする人：「いきなり降りすぎて、びっくりしています。降る予報ではあったので準備はしていたんですけど、これだけ一気に降るとは思わなかった。真っ白…朝は全然なかったので、2、3時間でこれだけなっちゃって」

　除雪車の出動は、今シーズン初だといいます。

■鳥取・大山町　最深積雪30センチ

　西日本では週末、この時期としては非常に強い寒気が流れ込み、季節外れの“ドカ雪”が降るなど、荒れた天気となりました。

　全国で最も雪が降ったのは鳥取県大山町で、30センチの積雪を観測しました。新雪を歩いてみると、くるぶしが埋まるぐらいの積雪があります。

　赤く色づいた葉は白に染まり、駐車場の車は真っ白な雪で覆われました。

　突然の冬の訪れに、町の人も除雪作業で大忙しです。

　地元の人：「この時期に降るのは、何十年ぶり。ちょっと驚いています」

■11月に…広島や福岡などで雪を観測

　広島県庄原市では、視界がかすむほどの横殴りの雪が降り、12センチ積もりました。広島県内で11月に10センチ以上の積雪を観測するのは8年ぶりです。

　福岡などでも初雪を観測。11月中旬までに福岡で初雪となるのは、15年ぶりのことです。

　さらに、四国では18日、愛媛県の山あいに位置する、久万高原町も冬景色となりました。除雪車も出動していました。

■白川郷も銀世界　気温低下で「ベリーコールド」

　一方、世界文化遺産で知られる岐阜県の「白川郷」では、18日午後1時ごろから雪が本格的に降り始めてきました。あっという間に辺り一面、真っ白です。

　雪が降ったこともあり、気温も下がりました。

　バスから降りてくる観光客を見てみると、結構薄着の外国人もいます。中には手にカイロを持って、暖をとっている姿も見られました。

　マレーシアからの観光客：「ベリーコールド」

■平湯温泉　雪に外国人歓喜「サプライズ」

　突然の雪で銀世界となった山深い秘湯では、外国人観光客が降りしきる雪を撮影しようと携帯を構えていました。降り積もった雪を頭からかぶって大はしゃぎです。

　多くの外国人が訪れているのは、奥飛騨温泉郷の一つ「平湯温泉」です。

　毎年2月には、厳しい冬の訪れとともに巨大なつららへと姿を変えた「平湯大滝」が、青や緑の光でライトアップされ、幻想的な風景を楽しむことができます。

　バスターミナルでバスを待つ人のほとんどが外国人観光客です。

　イタリア人観光客：「温泉に入る経験をしたくて、高山市と松本市の中間地点でバスも通っていて、ちょうどいい場所に平湯温泉があったから来ました」

　平湯温泉は周辺の有名観光地への交通の便が良いため、訪れる観光客が多いのだといいます。

　地元の人によりますと、11月にまとまった雪が降るのは数年ぶりだそうです。

　予想外の雪に…。

　イギリス人観光客：「雪が降っているとは思わなかったです。完全にサプライズでした。とてもわくわくします。この子にとって初めての雪です」

■台湾からの団体客　雪景色で記念撮影

　台湾からツアーでやってきた30人の団体客。

　台湾のツアーガイド：「台湾には冬がなく雪も見られないので、ここに来たかったんです」

　台湾からのツアー参加者：「（Q.雪ご覧になってどう？）I love it.」

　ツアー参加者は見慣れない雪景色を背景に記念撮影します。

　台湾のツアーガイド：「ここの景色がきれいだし、静かだし。雪があるし、もみじもあります。みんな大好きです」

■一夜明け“雪景色”　雪だるまの出来にニッコリ

　夜中まで降り続いた雪。平湯温泉は一夜明けて一面雪景色となりました。

　そんななか、大きな雪の塊を運ぶ女性がいました。出来上がったのは、立派な雪だるまです。その出来に女性もにっこり。

　アメリカからの観光客：「私たちが住むヒューストンでは雪があまり降らないの。だから、私は雪が好きなんです」

■スペインからの観光客　平湯温泉どうだった？

　スペインから日本に2週間の日程で旅行に来た夫婦。寒さには慣れているというが…。

　スペインからの観光客：「こんなに雪が降るとは思わなくて驚きました」

　19日午前7時ごろ、夫婦はバスを予約するため、雪道を早足でバスターミナルに向かっていました。

　スペインからの観光客：「（Q.何時までにバスに乗る？）バスは7時半です」

　しかし、切符売り場は営業時間外。近くにいた乗務員に尋ねると…。

　乗務員：「普通の路線バス？路線バスなら予約はいらないです」

　30分後のバスに乗れることが分かり一安心。しかし…。

　男性：「朝ごはんを食べて、ここに戻ってこないと」

　なんとバスを待つ間、旅館に戻って朝ごはん。

　スペインからの観光客：「ベリーグッド！」

　朝食を食べ終わり、バス出発の10分前にチェックアウト。雪が積もるなか、スーツケースをひいて小走りでバス乗り場へ向かいます。

　バス出発の5分前、なんとかバス乗り場に到着しました。

　スペインからの観光客：「（Q.平湯温泉はどうでしたか？）ファンタスティック！期間が短すぎたよ」「そう、短すぎました。日本観光で一番良かったと思います」

（「羽鳥慎一 モーニングショー」2023年11月20日放送分より）
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