生活必需品に影響も ロシアへの経済制裁で「パラジウム」「アルミニウム」価格高騰
経済制裁や企業の撤退など強まるロシアへの圧力。その影響で普段、私たちの生活にも使われる様々なものの値段もさらに上がりかねません。
歯の治療に使う金属の被せもの。実は、銀歯の材料に使われているのがレアメタルのパラジウムです。
シルバーデンタルラボラトリー 桑鶴祐介副社長
「ウクライナ情勢経済制裁が続くようであれば、価格の高騰も考えられる」
パラジウムの生産量はロシアが世界の4割を占めています。ウクナイナ情勢を受け、ロシアからの供給が滞る懸念からパラジウムの国際市場での価格は急騰しています。
この企業でも仕入れ値は1月中旬に比べて1万円近く上がったといいます。さらなる価格の高騰に不安を隠せません。
シルバーデンタルラボラトリー 桑鶴祐介副社長
「入手しづらくなるという状況も想定しなければ、パラジウムを含む金属以外の例えばチタンですとか、レジンの素材をご案内していくように会社としても考えております」
一方、ロシアが世界2位の生産量のアルミニウムの価格もおよそ13年半ぶりに最高値を更新しました。このアルミの高騰も生活必需品に影響を及ぼしています。
都内の調理道具の専門店。
高橋総本店 調理道具部 國府田麻理菜店長
「よく使われる親子鍋、雪平鍋、あとこちらの棚の実用鍋、炊き出しで使われるような大きな物まで全てアルミでできております」
アルミニウム製のものは軽く、熱の伝導がはやいため人気で、商品のおよそ7割を占めています。しかし、コロナ禍による海外の工場の稼働停止の影響で仕入れ値はすでに上昇。もうすぐ一部の商品価格を15%ほど値上げしようと検討しているところにウクライナ情勢の悪化が追い打ちをかけました。
高橋総本店 調理道具部 國府田麻理菜店長
「仕入れ価格が高いので、もういっぱいいっぱいという現状もあります。春は新生活に向けて調理器具を揃える方が非常に多いので、非常にもう申し訳ない気持ち」
刻々と変わるウクライナ情勢。気を揉む日々が続きます。
（02日16:23）
