万博、メキシコなど複数の国が撤退する意向　再度会場建設費増額の方針に吉村知事「お詫び申し上げる」

万博、メキシコなど複数の国が撤退する意向　再度会場建設費増額の方針に吉村知事「お詫び申し上げる」

　開幕まで1年半に迫った大阪・関西万博で、独自のパビリオンを出展する予定だったメキシコなど複数の国が撤退する意向を示していることがわかりました。撤退すれば参加国では初めてです。

　約500日後に迫った大阪・関西万博。またしても暗雲がたちこめています。

　万博への参加を表明していたメキシコなど複数の国が撤退する意向を示していることが、関係者への取材で分かりました。いずれも新興国や途上国とみられています。

　メキシコなど60の国は、自ら建設費用を負担する「タイプA」という方式でパビリオンを出展する予定でしたが、資材価格の高騰などの影響で、未だに30近くの国で建設業者が決まっていません。

　また、すでに4つの国が万博協会が建物を代わりに建設する「タイプⅩ」という方式などに変更することを決めていて、今後もタイプAを断念する国が増えることが懸念されます。

Ｑ:メキシコなどが撤退の意向…
　大阪府・吉村洋文知事
「まず正式にそういった情報はきていない。個別の国の参加については控えさせていただきたい」

　関係者によりますと、最新の状況を踏まえて、年明けには会場のレイアウトを見直す方針で、メキシコなどのパビリオン建設予定地は休憩所にする可能性もあるということです。

　当初から倍増となった2350億円もの会場建設費をめぐり、大阪府議会では10日、府政の重要な問題を検討する「議員全員協議会」を25年ぶりに開催。府では新たに約84億円の追加負担を受け入れる方針を表明しています。

　吉村知事
「結果として2回目の増額になったこと、この間の執行確認が不十分だったことはお詫び申し上げる」

　自民党大阪府議団・中井源樹議員
「府民に追加負担を求める決断をされた知事に考え・思いをお聞きしたい」

　吉村知事
「（万博は）いまは必要じゃないのではという声も大きいですけど、開幕まで１年半、これから中身が具体化していきます。具体化される中身をまだ届けられていない。そういったものを届けて多くの理解と、この万博は素晴らしいと思ってもらえるような、未来社会を作れるような万博をしっかりとやっていきたい」

　関係者によりますと、今後、大阪府議会は委員会で意見書を取りまとめ、今回の増額を最後とすることなどを強く求めていく方針だということです。

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