“ニッチな観光地”にも殺到の理由 トラブル続出も…中国・国慶節で22億人大移動 【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年10月13日)
中国で国慶節の大型連休中に延べ22億人が大移動したことが分かりました。今年は人気の観光地ではなく、地方の穴場とされる観光地を訪れる動きが広がったということです。
■武功山の山頂付近も大混雑…下山に約8時間 通常の倍
中国五大名山の一つで宮殿建築や廟などの遺跡が山全体に点在し、世界遺産にも登録されている泰山。
見渡す限り人・人・人。山道は登山客で埋め尽くされ、全く身動きができない状態になっていました。
混雑は夜になっても…。中国メディアによると、連休中は毎日5万人近くが泰山を訪れたといいます。
変化に富んだ風景が広がる景勝地の武功山。ここにも大勢の登山客が訪れ、山頂付近は大混雑。撮影者によると、下山するのに通常の倍ほどの8時間ほどかかったといいます。
■“世界一不便なコンビニ”断崖絶壁にある「便利店」
湖南省にあるロッククライミング場でも、人の列ができていました。断崖絶壁を登る人たちの上には「便利店」と書かれたオレンジ色の箱があります。
この箱は地上からおよそ120メートルの所に作られたコンビニエンスストア。水やスポーツドリンクなどを販売していて、連休期間中には無料で水や月餅（げっぺい）が配られました。
女性登山客：「ここの崖はとても険しく、荷物を持たないで登っています。上で月餅と水をもらえてすごくうれしい」
中国語でコンビニを表す「便利店」。SNS上では、“世界一不便なコンビニ”だと話題になりました。
■行列横入り…観光地ではトラブルも
夜の観光地では、行列を巡りトラブルがありました。
男性：「もう1、2時間も並んだのに、なぜお前ら2人はズルをして割り込んでくるんだ」
行列に割り込んだ女性を注意すると、突然…。
男性：「早く逃げて、避けて」
割り込んだ女性：「殴り殺してやる」
女性は逆上し、男性に向かって大きな石を投げ付けました。
河南省にあるショッピングモールでは、オープン前にもかかわらず長蛇の列。店内も大勢の人で身動きがとれない状況になっていました。
一見、普通のショッピングモールに一日10万人以上が殺到した理由は？
購入した商品に満足できなければ、返品できるというサービスが人気で多くの人が詰め掛けました。
■“トラック転倒”“列車でビンタ”…交通機関も大混乱
交通機関も連休期間中、大混乱。高速道路を走行していると、トラックが転倒し、一面が黄色の煙に覆われます。
女性：「窓を全部閉めて、有毒なガスかも」
辺りは渋滞し大混乱。黄色い煙は化学物質の疑いがあったといいますが、幸い今回の事故でけが人はいませんでした。
列車でもあまりの人の多さに車内は大混雑し、車掌が椅子をまたいで移動する事態になりました。別の列車では…。
警官：「2回目の警告だぞ」
女性：「触ってみなよ」
自分の席ではない指定席に座っていた女性。警察官が注意すると女性は逆ギレし、強烈なビンタ。その後、女性は駅の交番に引き渡されたといいます。
■ニッチな観光地が人気に なぜ？「ビザの問題や…」
延べ22億人が大移動した今年の国慶節。なぜ有名ではない観光地にも人が殺到したのでしょうか？
テレビ朝日 冨坂範明中国総局長：「北京や上海といったメジャーな観光地より、地方のニッチな観光地が人気となった。海外旅行については、ビザの問題や国際線の航空便の数がまだあまり復活していないこともあって、国内の地方の観光地に人が集まったとも言えます」
（「羽鳥慎一モーニングショー」2023年10月13日放送分より）
[テレ朝ｎｅｗｓ] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
