【ジャニーズ性加害問題】エージェント契約で…「事務所を通してください」“逃げ文句”が使えない?ホラン千秋が解説【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

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10月2日のジャニーズ事務所の会見で、タレントやグループが個別に契約するエージェント会社の設立を発表しました。エージェント契約で何が変わるのか?詳しく見ていきます。

■ジャニーズ「解体的出直し」エージェント契約で今後は?

小笠原亘キャスター:
ジャニー喜多川氏の性加害問題を受け、ジャニーズ事務所は10月2日の会見で会社を解体すると発表しました。

会見後、岡田准一さんが11月末で退所することが発表されました。

「ご迷惑やご心配をこれ以上おかけしたくない。何よりモノづくりのクリエイティブだけに向き合うという自分の中心を崩したくないという思いからの退所」(※ジャニーズ事務所HPコメントから一部引用)

ジャニーズ事務所側は「今回の決断は故ジャニー喜多川の性加害問題に起因している」と説明しています。岡田さんは今後、個人的に新しい事務所を設立して活動するということです。

現在所属しているタレントについて、ジャニーズ事務所側は2日の会見で▼新たに設立される新会社はマネジメント業務をしていく▼希望するタレント個人やグループが設立する新会社と個別に契約を結ぶエージェント会社になると述べました。

今後、タレントが新会社と新たに契約した場合、新会社側はこれまで培ってきたプロデュース能力やマネジメント機能を活用してタレントをサポートしていきます。

<マネジメント契約の場合>

従来、タレントはマネジメント会社に所属し、会社が育成やそのタレントの方向性を決めて売り出していきます。マネージャーやヘアメイク、何かあったときのリスク管理として弁護士なども会社で用意します。

会社はテレビ局や映画会社などから仕事を獲得、その報酬はマネジメント会社に入ります。会社からそれぞれのタレントに報酬が支払われることになります。

では、新しい会社はどうのなるのでしょうか。一般的な例で紹介します。

<エージェント契約の場合>

タレントは自分で「こういう活動をしていきたい」と方向性を決めてエージェント会社と契約。エージェント会社はタレントの希望に沿った仕事を獲得するために今まで通り売り込みを行う。

違うのは、テレビ局や映画会社からの報酬は直接タレントに入ります。タレントから「成功報酬」として、間に入ってくれたエージェント会社に「手数料」という形で支払います。ただし、マネージャー、ヘアメイク、弁護士などはタレント自ら手配をしなければならなくなります。

こういったエージェント契約の場合、どうなっていくのでしょうか。

レイ法律事務所河西邦剛弁護士「知名度あるタレントにとって、自分から仕事を選べるので仕事の自由度が高くなるだろう」

東京中日スポーツ(芸能担当)江川悠記者「事務所が管理しないので、トラブルなどの際、『事務所を通してください』の逃げ文句が一切使えない」

■たくさんの所属グループ意見のズレが生じたらどうなる?

一方、ジャニーズ事務所には所属グループがたくさんあります。
TOKIO、KinKiKids、20thCentury、嵐、KAT-TUNなど、各グループが新たにエージェント契約をするかどうかはそれぞれのグループで話し合うしかないことになります。

そうなると、「グループ内で意見のズレが生じると、退所の可能性も」と江川記者は見ています。

ホラン千秋キャスター:
エージェント契約はおそらく個々のタレントによって契約内容が変わってくると思うので、一概に「こういう様式だ」と言えないところはあると思います。

もし私がエージェント契約を明日からするとなると、日本の芸能界はこれまで芸能事務所がタレントを雇うわけですよ。でも欧米を見ると、タレントがエージェントやマネージャーを雇います。今度は雇う側になるので、私が「エージェント契約になりました」となると、今まで自分の事務所スタッフがマネジメントしてくれていたものが、事務的な作業も含めて自分でやることになると思います。

もちろんジャニーズ事務所のスタッフは別に在籍しているので、そこの部分をお願いする契約もできると思うんです。なので、個々の方々がどれくらい自由にやりたいという裁量を自分に委ねる形で契約を結ぶのか、かなり幅は広いと思います。

ジャニーズ事務所が示したかったのは、おそらく支配的な立場をとらない姿勢を示したことが大きいのかなと個人的には感じています。

日比麻音子キャスター:
ですから、これまで応援してきた方々にとっても、所属タレントの皆さんにとっても、安心して新しい選択肢を前向きにチョイスできる環境であるという説明は引き続き求められていますよね。

ホラン千秋キャスター:
エージェント契約も可能になることは大きな一歩だと思うんですけれども、やはりグループ内で意見が割れた場合、どういう雇用形態をとっていくのかは、今後、事務所としても詰めていくところだろうと感じます。

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