「そごう・西武」セブンが“売却決議”、苦境の百貨店業界 今後どうなる?【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG
流通大手セブン&アイ・ホールディングスが臨時の取締役会を開き、傘下の百貨店、そごう・西武の売却を決議しました。そごう・西武の労働組合は午前中からストライキに踏み切っていて、西武池袋本店は、終日、営業を取りやめています。
■売り上げ10兆円→5兆円苦境の百貨店業界
加藤シルビアキャスター:
現在、苦境に立たされている百貨店業界は今後どうなるのでしょうか。
1991年からの売上額の推移を見ていきましょう。
1991年に9.7兆円あった売り上げがだんだんと右肩下がりになり、コロナ禍の2020年には底を打ちますが、少し持ち直して2022年は5兆円ということで、この20年ほどで半分ぐらいに売上額が減ってしまっています。
そして、全国で閉店が相次いでいます。
▼2020年以降主な百貨店の閉店
2023年1月北海道・藤丸(創業122年)2020年8月福島・中合福島店2021年2月東京・三越恵比寿店2024年1月愛知・名鉄百貨店一宮店2020年8月滋賀・西武大津店2020年8月兵庫・そごう西神店2024年1月島根・一畑百貨店(県内唯一の百貨店)
例えば、2021年には東京の三越恵比寿店、2020年には兵庫のそごう西神店、そして2024年の1月には、島根県内唯一の百貨店である一畑百貨店も閉店するということが決まっています。
そして、星さんのご出身である福島県では「中合」という百貨店が2020年に閉店していますが、行かれてましたか?
TBSスペシャルコメンテーター星浩氏:
ここは福島市民にとってみると三越伊勢丹とか高島屋みたいなもので、憩いの場ですよね。2026年をめどに再建されて立派なコンサートホールなども入った建物になるというのは、地元の商店街の人と合意したみたいですね。
加藤キャスター:
街行く人に聞きました。「あなたにとって百貨店は、どんな場所?」
70代女性「正装して行くような場所。信頼できる品物がたくさんありデパートでしか買えないものもあった」
70代女性「子どものとき親に連れて行ってもらって嬉しかった。お子様ランチが楽しみだった」
しかし、若い世代に話を聞くと…
40代女性「仕事で疲れてご飯作りたくないときデパ地下にはよく行く」
20代女性「上品なイメージ、週一でコスメは買いに行く」
20代男性「ちょっと入りづらいし、ネットで買い物できるので行かない」
ホラン千秋キャスター:
やはり低迷しているということを考えますと、もちろん雇用は守りたいけれども、ビジネスとして考えると、慈善事業ではないので、その部分を企業としてどう雇用を守りつつ、街の雰囲気も守りつつ…両立させるのは難しいものなんでしょうか?
TBSスペシャルコメンテーター星氏:
社会が変わってますからね、ネットが普及したり少子化が進んだりして。実際にデパートの中には富裕層をターゲットとしたマンツーマンビジネスもあったりして、そういう意味では「格差」も影を落としているような気がしますね。
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