円安で歴史的ユーロ高フレンチ店ワイン仕入れ値5割高 ブランド中古品も値上がり(2023年7月11日)

円安で歴史的ユーロ高フレンチ店ワイン仕入れ値5割高 ブランド中古品も値上がり(2023年7月11日)

円安で歴史的ユーロ高 フレンチ店「ワイン仕入れ値5割高」 ブランド中古品も値上がり(2023年7月11日)

 円安が止まりません。およそ15年ぶりの歴史的なユーロ高水準に様々な影響が出ています。

■輸入コスト高騰…「すべて値上がり」フレンチ店

 円安ユーロ高の影響で様々な食品が高騰しているなか、飲食店の経営者からは悩みの声が聞こえています。

 東京・銀座にありながら、家庭的な雰囲気でフレンチが楽しめる店「欧風料理シャンティイ」。食材のほとんどがヨーロッパ産のため、輸入コストの高騰の影響が出ていました。

 欧風料理シャンティイ 水口理哉オーナーシェフ:「フランス料理をやっているので、フランスの食材が一番多いですけど、すべてのものが値上がりしていると思う」

 最近の円安の特徴は「ドル」に限らず、世界の様々な通貨に対しても「円」が弱くなっていることです。

 ユーロに対しては前月、1ユーロ=157円台まで値下がりし、およそ15年ぶりの円安水準となりました。今月に入っても、150円台半ばを維持し、円安が止まらない状況です。

■材料費3割高…“メニュー調整”で料金据え置き

 水口オーナーシェフ:「為替が気になるのはワインを買う時。仕入れ値が露骨に上がってますので、5割から倍になっているのではないか」

 去年に比べ、仕入れ値が5割ほど高くなったワイン。コースメニューの材料費も3割ほど上がったため、店は“ある決断”を迫られました。

 水口オーナーシェフ:「コースの目玉になる食材、フォアグラですよね。代わりにイベリコ豚のレバームース」

 高級食材のフォアグラをイベリコ豚のレバーに変更するなど、“メニューを調整すること”でコース料金を何とか据え置きました。

 水口オーナーシェフ:「いくら食材が値上がりしたといって、この間まで5000円だったものを1万円、1万5000円にできない。ある程度もとの状態に落ち着いてほしい」

■質店にも影響 今後もユーロ高は続く?

 一方、円安の影響は、海外のブランドを取り扱う質店にも及んでいます。

 大黒屋 新宿本店 小原覚店長:「中古品でかなり人気のあるモデルというのは、オメガのスピードマスタープロフェッショナル」

 スイスの高級腕時計ブランド「オメガ」。この人気モデルは、2年前はおよそ40万円で販売していました。

 小原店長:「今の価格でいうと税込みで約50万円まで上がってきている。2割以上は上がっているのかなと」「(Q.金額が上がってきた理由は?)需要が高まってきているというのと、円安であったりユーロ高というのは影響しているのかな」

 フランスの高級ブランド「ルイ・ヴィトン」のバッグも、2年前に比べ、2割以上販売価格が上がったということです。

 円安ユーロ高となった影響で、客層にも“ある変化”が出ていました。

 小原店長:「アジアの方は前からいらっしゃっていただいていますけど。アメリカやヨーロッパの方であったりとか、幅広い国の方が来ていただいているというのは実感しています」

 円に対してユーロは今後も高くなっていくのでしょうか?専門家は、次のように話します。

 元財務官 榊原英資氏:「ヨーロッパは景気回復の局面にあり、結構景気が良いということですから、しばらくはユーロ高が続く。来年、再来年の予測を見ても、さらにユーロ高が激しくなる、そういう予測が出ています。日本経済が極端に弱いわけじゃないですから。相対的な感じで円安になっているわけですから。円安が加速するということはないと思います」

(「グッド!モーニング」2023年7月11日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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