腹が立った時に殴った利用者人への傷害容疑介護職員を書類送検違法労働疑いで責任者も立件

腹が立った時に殴った利用者人への傷害容疑介護職員を書類送検違法労働疑いで責任者も立件

「腹が立った時に殴った」利用者3人への傷害容疑 介護職員を書類送検 違法労働疑いで責任者も立件

 訪問介護サービスの利用者に暴行を加え重傷を負わせたとして起訴された介護職員の男が、過去にも同じ被害者を含む3人の利用者を殴るなどしてケガをさせていたとして書類送検されました。警察は、男の勤務先の介護事業所の管理者について、2023年に入ってから1日も休日を与えずに男を働かせていたなどとして、書類送検しています。

 大阪市旭区にある「パンジー介護サービス」の職員、前田祐二被告(37)は、今年4月、訪問介護を利用する81歳の女性に膝蹴りするなどして重傷を負わせた罪に問われています。

 その後の調べで、前田被告の会社の携帯電話から、重傷を負わせた同じ被害者を含む利用者の女性3人(当時55歳、当時88歳、81歳)のケガを撮影した複数の画像が見つかりました。

 警察は、前田被告が去年5月から今年3月にかけて複数回にわたり、3人に顔や頭を殴るなどの暴行を加えケガをさせた7件の犯行について裏付け、28日、傷害の疑いで書類送検し捜査を終結しました。

 前田被告は、調べに対し、「介護している中で利用者が水を飲んでくれないなど言うことを聞かず腹が立った時に、何度も顔を殴ったりという暴力をふるっていた」と容疑を認めています。

 一方で、前田被告は、去年12月末以降、ほかの介護職員が辞めたことで、1人で訪問介護を行っていて、利用者の部屋に泊まり込み、4か月にわたって1日も休みなく働かされていたことが判明しました。

 前田被告は、「給料も下がり、劣悪な勤務環境だったことが、一連の事件の動機の一つだ」などと話しているということです。

 警察は、「パンジー介護サービス」の管理者で、事業所を運営する会社の社長の女(63)について、休日を与えず、長時間労働を強いるなど違法な労働をさせていた労働基準法違反の疑いや、介護報酬の根拠となるサービス実施記録に、実際には働いていない人物の名前を記入した有印私文書偽造の疑いで書類送検しました。

 女は、任意の調べに対し、容疑を認め、「毎日休みなく働かせていたのは事実だ。勤務時間も休憩時間をのぞき1日12時間30分で違法だった。大阪市の指導に引っかからないためには2人以上のヘルパーが必要だったが募集しても働き手が見つからず、ウソの書類を作成した」などと話しているということです。

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