【段ボール値上げ】町工場「苦しい思い」 テイクアウトや宅配にも影響の恐れ

【段ボール値上げ】町工場「苦しい思い」 テイクアウトや宅配にも影響の恐れ

【段ボール値上げ】町工場「苦しい思い」 テイクアウトや宅配にも影響の恐れ

テイクアウトや宅配など、普段の生活で、段ボールを使う機会が増えてきています。私たちの生活に欠かせない段ボールですが、人件費や環境対策のための費用などの影響で、値上げの動きがでてきています。

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東京にあるイタリアンレストラン、「A16 TOKYO」のイチオシメニューは石窯でこんがりと焼き上がったピザです。自宅で過ごす時間が増えたことで、ピザのテイクアウト注文が増加しているといいます。

A16 TOKYO広報 松本紀久江さん
「こちらがテイクアウト用の段ボールです」

厨房(ちゅうぼう)の脇に常にスタンバイしているのは、ピザのテイクアウトには欠かせない、段ボールでできた箱です。

松本さん
「夏頃と(去年)12月を比較して、(段ボール使用量は)約倍になってまして、(去年)12月ですと60枚程度、売れているような状態です」

テイクアウトしても、ピザの形が崩れないよう、箱には工夫が施されています。

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一方、巣ごもり需要の増加でこだわりの段ボールをつくる動きもありました。

埼玉・伊奈町の工場では、通販利用者の増加などで、企業のニーズに応じて、約2600種類のオリジナル段ボールを製造しています。段ボールといえば茶色のイメージですが、カラフルな段ボールも人気だということです。

アースダンボール 奥田敏光社長
「今は個人の方に直接届く通販が多いので、最終的な消費者の方が届いた時に盛り上がるというか、感激するような箱を目指して、フルカラーな箱をやっている」

宝箱のような柄や、ギフト包装が施された段ボール。中に入っているものが一目でわかるようになったものもあります。玄関先で受けとった時、ワクワクしそうです。

今では、私たちの生活に欠かせない段ボール、しかし、値上げの波がきているといいます。
奥田社長
「原紙メーカーが値上げの発表したので、やはり原材料費が上がると、(段ボール)箱の方の値段も上げなきゃならないかなって感じますね」

段ボール最大手のレンゴーは、今月出荷分から、段ボールのもととなる紙(原紙)を値上げしました。

値上げはおよそ3年ぶりで、理由は、人件費や環境対策のための費用などの上昇だということですが、安定的な供給のためには値上げせざるを得ないといいます。

企業向けの段ボールを製造する町工場では──

坪川製箱所 坪川恵子専務
「(原紙の値上げは)厳しいですよね。やっぱりコロナ禍で、2020年が、売り上げが減少して、2021年に少しずつ、元に戻りつつあるところに値上げってなると、また苦しい思いをしなきゃいけなくなるのかな」

材料の仕入れ先からは、「来月以降、値上げする」と伝えられたといいますが、「すぐには、段ボールの価格に上乗せすることはできない」と頭を悩ませていました。

坪川専務
「材料(費)が上がったところで、すぐには(価格)転嫁はできないと思う」

押し寄せる値上げの波。私たちの生活にも影響する恐れがありそうです。
(2022年2月15日放送「news every. 」より)

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