「なぜこうなったか理解できない」日大田中前理事長の初公判
脱税の罪に問われている日大の前理事長、田中英寿被告の初公判が開かれました。「隠した所得」の中身について、検察側は、日大関連の取引に絡む「謝礼」などと指摘。田中被告は「反省」を繰り返しました。
田中英寿被告（２月９日）
「（Q．初公判前ですが、脱税を認めますか）・・・（Q．日大生に一言をお願いします）・・・（Q．謝罪はありますか）・・・」
記者の問いかけに応じず、自宅を後にする日大前理事長の田中英寿被告（75）。公の場での説明を避けたままきょう、初公判を迎えました。
日大の関係業者から受け取ったリベートなどおよそ1億2000万円の所得を隠し、およそ5200万円を脱税した罪に問われています。
田中被告
「起訴の事実については、争う気はありません」
隠したとされる「所得」の中身について、検察側は・・・
検察
「大学関連の取引で利益を得ていることの謝礼などの趣旨で、1億円余りの現金を受け取り、自宅に保管していた」
日大を巡る背任事件で、逮捕・起訴されている日大の元理事や日大と取引のあった医療法人の前理事長らから巨額の現金を受け取っていたとの指摘。被告人質問で証言台に立った田中被告は・・・
田中被告
「前理事長として、責任は感じております。十分、反省しています」
「反省」を繰り返した田中被告。ただ、裁判長から「反省」以外の具体的な受け止めを聞かれると・・・
田中被告
「自分がなんでこうなったのか理解できないところもあり、残念に思う」
日大関連の事業を巡る巨額の現金授受について、田中被告の口から具体的な経緯は語られませんでした。
きょう、日大の学生は・・・
日本大学の学生
「『認めているから仕方ないよね』とは、僕の考えとしてはならないかな」
裁判は、次回、求刑が行われて結審する見通しです。
（15日17:22）
