岸田総理「国と地方が心ひとつに」小池知事と急きょ会談 東京・大阪に1000床増設へ(2022年2月9日)

岸田総理「国と地方が心ひとつに」小池知事と急きょ会談 東京・大阪に1000床増設へ(2022年2月9日)

岸田総理「国と地方が心ひとつに」小池知事と急きょ会談 東京・大阪に1000床増設へ(2022年2月9日)

東京都の小池知事は9日、岸田総理と会談し、新型コロナ・オミクロン株への対応をめぐって色々と注文をしました。

その中身は、オミクロン株に対応する方針を明確にすること、そして、臨時の医療施設への人材派遣などです。

これに対して、岸田総理は東京と大阪に臨時の医療施設を1000床分増やす方針を打ち出しました。

岸田総理:「東京都、大阪府にもご協力を頂き、新たな形のプロジェクトとして、臨時の医療施設、合計で約1000床を増設したい。先ほど知事の方から指摘頂いた人材確保の点については、国が全面的に支援させて頂き、臨時の医療施設を迅速に立ち上げたい」

小池知事は8日、政府の対応にいら立ちをにじませていました。

東京都・小池知事:「現場としてはストレスフルなところがある。年末ごろに(追加接種の)期間をどのくらい空けないといけないか論争があり、できるだけ早くと申し上げたが『それはイカン』という話で『みんな足並みを合わせて行くんだ』と」

それが一転、都と国が協力して新たな臨時医療施設を立ち上げることになりました。

岸田総理:「コロナとの戦いは、国と地方が心ひとつに協働して、国民の命を守り抜く戦い。(Q.全国の公的病院から医療スタッフを派遣ということだが、医療従事者をはがす形で連れてくる見通しは)全国一律、それぞれの事情も考えずに医療人材を持ってくるという、乱暴なことを考えているわけではない。詳細は厚労大臣に聞いて頂ければ」

大阪の吉村知事にはオンラインでの報告となりました。

大阪府・吉村知事:「今後、特に高齢者の入院者が非常に多いなかで、入院治療を一定程度終えて、症状が安定・軽快した方を臨時の医療施設で受け入れていきたい」

今、高齢者の感染が急増しています。茨城の高齢者施設では県内、最大級のクラスターが起きました。一月ほどで52人と、感染拡大が止まりません。

施設内のゾーニングは複雑な形になっています。感染が判明した人はレッドゾーンに移されますが、同じ部屋にいた濃厚接触者まで移動させるわけにはいきません。そこで、濃厚接触者が残る部屋もレッドゾーンに変えて、対応しています。

『社会福祉法人 愛の会』木村哲之本部長:「感染性がどこまであるか。レッドからイエローというゾーニングが難しい。グリーンという感染のないエリアを作りたいが、なかなか作りづらい。(感染を)止め切れていないというのは感染性の強さにある」

介護の現場では、高齢者との接触は避けられません。

『社会福祉法人 愛の会』木村哲之本部長:「距離的には近くなりますし、どうしても体に触れてのケアもある。職員同士が感染し合うというよりは、介助中に感染者である利用者からうつるのかなと」

人手も減ったため、入浴はやめて、職員が高齢者の体を拭くようにしました。ただ、その対応のなかでも、感染が広がったといいます。

最新の調査では、高齢者施設で起きたクラスターは1週間に232件。これまでとは比べ物にならない勢いで増えています。

『社会福祉法人 愛の会』木村哲之本部長:「介護老人保健施設はドクターが施設長なので、施設内療養というのも分からなくないなと思うが、軽症の方を施設内で見ることに対して、介護施設の中で感染防止対策が徹底してできないと、感染を拡大させるだけになる」

東京で9日に確認された感染者は1万8287人。久しぶりに前の週の、同じ曜日を下回りました。去年の12月17日以来になります。

ただ、厚労省のアドバイザリーボードは9日夜、こう警鐘を鳴らしました。

厚労省アドバイザリーボード・脇田隆字座長:「感染者数の報告の遅れや検査のひっ迫などにより、公表データが実態と乖離している可能性が指摘されている。今後、BA.2系統に置き換わることで、再度増加に転じる可能性にも注意が必要という議論がある」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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