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犯行直後“奇妙な逃走”…翌日には別の強盗計画か 狛江事件の“実行役”(2023年2月25日)
フィリピンの収容所にいながら日本での一連の強盗事件を指示した疑いのある4人の容疑者。実行役とみられる容疑者たちとの間に新たな接点が次々と明らかになりました。
強盗殺人事件が起きた東京・狛江市では、住民が今も複雑な思いで生活を続けていました。
(住民)
『容疑者が捕まったからそれは安心している。少し前に防犯カメラ付けたので、それは安心だったねという話は(家族と)しました』
(住民)
『前だったら夜は雨戸閉めてなかったんですけど、今は閉めたりとか。ただ、シャッター閉まってると逆に留守なんじゃないかという逆の効果もあるので、それは痛し痒しかなと』
先月19日、東京・狛江市の住宅で大塩衣與さん(90)が殺害された強盗殺人事件。
(仁科健吾アナウンサー)
『狛江の事件で明らかになったのが、「ミツハシ」を名乗る人物からの指示です』
レンタカーの調達役だった福島聖悟容疑者(34)が、関係者に対し、『「ミツハシ」を名乗る人物からレンタカーを借りるよう指示された』という趣旨の話をしていることが、新たにわかりました。狛江の事件では、「ルフィ」や「KIM」と名乗るアカウントから、「地下に金(カネ)がある」「狛江2時」などの指示を受け、大塩さんの自宅に実行役の4人が宅配業者を装って侵入。地下1階で大塩さんの手首を縛り、殺害したことがわかっています。そして、大塩さんの血液が付着した手袋から新たに永田陸人容疑者(21)のDNA型が検出されました。永田容疑者が大塩さんに暴行を加えた可能性が浮上しています。
犯行に使われた2台のレンタカーが事件後に奇妙な逃走ルートをとっていたことも新たに明らかになりました。
(仁科健吾アナウンサー)
『犯行に使われたレンタカー2台は事件後、こちら東京・狛江市から多摩川を渡り、あちら、神奈川県内へと向かいました。しかし、その後、再びこの現場付近に戻ってきたこと分かりました』
警視庁は、逃走経路を複雑にすることで捜査のかく乱を狙った可能性があるとみて調べています。その詳しい動きを整理すると、実行役の4人は1月19日の狛江の事件の後、レンタカー2台に分乗して神奈川県内へ。ここで野村容疑者だけが自分の車に乗り換えて逃走すると、2台は再び現場付近に戻ります。そこで1台をコインパーキングに乗り捨てると、もう1台に3人全員が乗るかたちで、さらに逃走。向かった先は北区にあるホテルでした。ここで永田容疑者ら3人が一泊すると、翌日20日に向かったのは足立区でした。
(仁科健吾アナウンサー)
『永田容疑者らは、狛江市で強盗殺人事件を起こした翌日に、ここ足立区でも強盗事件を計画していた可能性があることが新たにわかりました』
捜査関係者によると、北区のホテルに宿泊した3人のうち2人が、翌日に足立区で起きた空き巣事件の現場近くの防犯カメラに映っていました。
(足立区の住民)
『男の人、この辺で見かけない人が(車から)降りてきたと思ったら、建物とかじろじろ見ながらうろうろしていて、何か変なのいるねって感じだったので。塗装屋さんのあれ(作業着)じゃないけど、営業の人なのかわかんないけど』
狛江の事件と同様に宅配業者を装っていたのでしょうか?警視庁は、連続して犯行に及んだとみて調べています。この空き巣事件の前日には事件の前触れとなるような出来事もありました。
(仁科健吾アナウンサー)
『付近の住民によりますと、いわゆる“アポ電”のような不審な電話が相次いでいたといいます』
(足立区の住民)
『「これは完全に“アポ電”ですよ」って警察の人が言ったのよ』
Qそれは詐欺グループがやったと?
『「すぐ避難してもらっていいですか」って』
被害に遭った家の住人は、“アポ電”が掛かって来たことを警視庁に相談。事件当日は、別の場所に避難していたために、直接の被害に遭わなかった可能性があるといいます。永田容疑者はこの現場付近で警察に確保されており、レンタカーも近くで押収されました。
狛江の事件の実行役として逮捕された野村広之容疑者は52歳。異質の存在です。
(野村容疑者の近隣の店の店員)
『近所でパートしているんですけど、そこで公共料金の支払いでスタンプを押すんですけど、「そのスタンプがちょっとズレてたりすると、すごい怒られるから気を付けた方が良いよ」というのは、先輩からは聞いてました』
10年ほど前に購入したマンションで、一人暮らしをしていたという野村容疑者。
(橋詰翔太ディレクター)
『午後1時40分すぎです。野村容疑者の車両に捜査員がブルーシートをかけています』
この車は野村容疑者が狛江の事件現場から逃走する際にも使われたものです。車の整備にはお金を惜しまない様子だったと言います。
(野村容疑者が利用した車整備工場のスタッフ)
『声が大きくて、整備に関して細かいとこまで突っ込んでくる。1番高額(の修理費)で8万円ぐらい。高額になったら文句言ってきそうだなとは思っていたんですけど、嫌がる様子もなく、はいはい、みたいな感じではありましたね』
一方で、マンションの駐車場料金や管理費などの支払いは滞納。しかし、狛江の事件前後で変化があったと言います。
(野村容疑者を知る人)
『1月の末くらいかな。急遽4か月分、滞納してた5か月分のうち4か月分の代金を払った』
52歳の野村容疑者のように、中高年が闇バイトに応募してくることはあるのでしょうか?かつて特殊詐欺の主犯格として逮捕・起訴された、フナイムさんは…
(元特殊詐欺事件の主犯格 フナイム氏)
『実際、僕が受け子として使っていた50代の人間もいましたし、見た目がそれなりの社会的な位置、高い位置にいる。例えば弁護士とかあとは上司だとか、そういった人に見えやすい』
警察庁によると、令和2年に特殊詐欺で検挙されたのは1848人。20代が半分以上を占める中で、50歳以上は67人。全体の4%程度いることがわかります。
また、他にも新たにわかったことがあります。今村容疑者と一連の強盗事件で逮捕された容疑者との接点です。去年5月、京都市で高級腕時計41点、7000万円相当が奪われた強盗事件。「ルフィ」からの指示があったとみられる、この事件で今月逮捕されたのが、宮沢優樹容疑者(22)です。
(捜査関係者)
『立ち位置は現場より上だと考えている。京都の事件の“金庫番”とみられている』
宮沢容疑者は去年4月から6月にかけ、北海道内にある銀行の「イマムラキヨト」名義の口座に、約270万円を複数回に分けて送金したことが、捜査関係者への取材で新たに判明しました。
(捜査関係者)
『この口座はフィリピンから移送された今村容疑者本人のものであるとみられる』
そこで私たちが独自に取材したのが今村容疑者のフィリピンの弁護士です。
(今村容疑者の弁護士)
『金銭面については一切、話をしていません。(今村容疑者は)俺は無実だ、フィリピンにいる間は、日本では何もしていない」と話していました』
日本に強制送還される前日の今村容疑者の様子も明かしました。
(今村容疑者の弁護士)
『最後の面会の際、私たちは収容所であるものを今村容疑者に手渡しました。それはマクドナルドの朝メニューのサンドイッチです。唯一の差し入れです。彼が喜んだかはわからないが、私たち弁護士が部屋に入った時には、安堵の表情を浮かべていました』
サタデーステーション 2月25日OA
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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