【巨額特殊詐欺】“受け子募集マニュアル”が… 「ケータイ止まる…など検索してDM送りまくって」

【巨額特殊詐欺】“受け子募集マニュアル”が… 「ケータイ止まる…など検索してDM送りまくって」

連続強盗事件の指示役「ルフィ」の可能性のある4人が関わったとされる巨額の特殊詐欺事件について、2日、新たにその被害総額が60億円以上にのぼることが明らかになりました。こうした中、金の受け取り役の募集をめぐり、ある“マニュアル”の存在が明らかになりました。その中身とは？

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強盗事件の“指示役”「ルフィ」の可能性がある渡辺優樹容疑者（38）、今村磨人容疑者（38）、藤田聖也容疑者（38）、小島智信容疑者（45）。この4人が関わったとされる巨額の特殊詐欺事件で、詐欺グループが金の受け取り役を集める際に使っていた、いわゆる“受け子募集マニュアル”が存在しました。そこには、次のような文言が書かれていました。

特殊詐欺グループが使っていたマニュアル（※原文ママ）
「金がない
　仕事紹介して
　ケータイ止まる
　家賃払えない
　金欲しい
　金貸して
　稼げる仕事
　パチンコ負けた
　遊ぶ金足りない

　などのワードで検索してDM送りまくって下さい！

　DMの内容は上記の内容を編集して送ればOKです！」

受け子のターゲットとされていたのは、金や仕事に困る人や遊ぶ金がほしい人です。彼らへの“口説き方”についても、具体的な指示が記されていて、“逮捕されるリスクはない”など、ターゲットを安心させる言葉の数々が並んでいました。

特殊詐欺グループが使っていたマニュアル（※原文ママ）
「カード降ろしの際も『マスクをつけて行えば目元の情報だけで個人を特定はできないので』と説明し『通報される隙を与えずに取りに行くので相手が通報した時には時すでに遅しだ』と説明してください」
「その際、パクられるリスクは無いと話して下さい」
「リスクはありません。
　リスクについての説明は複雑なので通話にさせて下さい」

一方、新たにその被害総額は60億円以上にのぼることが2日、明らかになりました。

警察庁　露木康浩長官
「被害金額が60億円以上にのぼっておりまして、これまでに被疑者約70人を検挙しております」

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4人の身柄は2日現在、フィリピンのビクタン収容所にあります。日本の警察当局が“早期の引き渡し”を求める中、2日に大きな動きがありました。フィリピン・マニラのパサイ地方裁判所で「ルフィ」の可能性がある4人のうち、渡辺容疑者と小島容疑者の裁判の審理が行われたのです。渡辺容疑者らの告訴人とみられる女性2人が裁判所から出てくる場面もあり、裁判所はただならぬ雰囲気に包まれていました。

フィリピンのレムリヤ法相は1日、「全員同時に送還するだろう」と話し、フィリピン当局は“4人同時の強制送還”を目指し、動いていました。しかし、今村容疑者を除いた3人に対して続いている裁判が終わらない限り引き渡せない状況のため、2日の審理の結果が注目されていました。審理はリモートで行われ、渡辺容疑者と小島容疑者の2人は姿を現しませんでした。

――渡辺容疑者は｢ルフィ｣？

渡辺容疑者らの弁護士
「私が知る由もありません。その言葉は、日本のメディアにインタビューされた時に初めて聞きました」

日本時間2日正午ごろ、審理終了後の取材では、弁護士は「本日の審理では、棄却という流れにはならなかった。次は、2月7日にヒアリングが予定されています」と述べました。

判断は7日以降に持ち越しになりました。残るは、3日に裁判の審理が予定されている藤田容疑者ですが、レムリヤ法相は「棄却される確信がある」としています。

今後の身柄引き渡しは、どうなるのでしょうか。レムリヤ法相は日本時間の2日午後5時すぎ、“新たな考え”を示しました。

フィリピン　レムリヤ法相
「おそらく、2人が他の人よりも先に強制送還される」

4人同時ではなく、今村容疑者と藤田容疑者の2人を先に強制送還する可能性があるとみられます。

一方、日本の警察当局は「日程は現時点で未決定」とした上で、「早ければ、来週中にも引き渡しが実現するのでは」ということです。
(2023年2月2日放送「news zero」より）

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