「“第8波”に突入している」コロナ再び増加傾向に専門家が警戒感　政府は行動制限に否定的

「“第8波”に突入している」コロナ再び増加傾向に専門家が警戒感　政府は行動制限に否定的｜TBS NEWS DIG

北海道で過去最多の感染者が確認されるなど、新型コロナが再び増加傾向に転じています。専門家はすでに「“第8波”に突入している」として警戒を呼びかけています。

東京・千代田区のクリニック。夏の“第7波”以降減っていた発熱外来の受診が徐々に増え始めたといいます。

ユアクリニック秋葉原　杉原桂院長
「1週間で20名ぐらい（受診して）そのうち4名ぐらいが陽性だった。ぽつぽつと来たなという感じ」

さらにこの冬、懸念しているのが、インフルエンザとの同時流行。

ユアクリニック秋葉原　杉原桂院長
「この人、インフルエンザです。この人、コロナです。見ただけじゃわからない、診察してもわからない、結局検査をしなくちゃいけない。インフルエンザもミックスされて、全部きちんと（患者同士の）間隔を空けるっていうのが、2倍も3倍にも（患者数が）広がったとしたら処理能力が落ちちゃう」

じわじわと近づく“第8波”の足音。
きょう公表された全国の直近1週間の感染者の数は、前の週と比べて1.40倍で、すべての都道府県で増加しました。

北海道ではきょう2日連続で感染者数が過去最多となったほか、大阪ではきのう、感染状況などを伝える独自の基準「大阪モデル」をおよそ1か月ぶりに「緑色」から警戒を示す「黄色」に引き上げています。

こうした状況の中、政府は…

松野博一官房長官
「秋以降の感染拡大がオミクロン株と同程度の感染力、病原性の変異株によるものであれば、新たな行動制限を行わず」

行動制限について、否定的な考えを示しました。

20代男性
「押さえつけてもみんな自由に出回っちゃうので、であれば自由にして経済とか回した方が、結果として早く立ち直れるきっかけになるんじゃないかな」
30代男性
「ある程度（行動制限）は必要なんじゃないかなという風には思います。まだ（子供が）小さいので心配」

一方、専門家は社会経済活動の再開に加え、冬になり換気の機会が減ることなどから、近いうちに感染が急拡大する可能性を指摘しています。

国際医療福祉大学　松本哲哉主任教授
「北海道だとか東北の地域はもう明らかに“第8波”に突入していると考えていいと思います。早めに手を打たないと、なかなか間に合わないという状況になってきている」

さきほどから開かれている厚労省の専門家会議では、全国の感染状況について加藤厚労大臣が「2週間後には、第7波のピークを越える可能性もある」との見通しを示しました。

政府はワクチン接種などを呼びかけていますが、この冬の感染拡大と医療ひっ迫の懸念は消えません。

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