【あの手この手】「物価高」で生活ピンチ…自治体の対抗策は?

【あの手この手】「物価高」で生活ピンチ…自治体の対抗策は?

【あの手この手】「物価高」で生活ピンチ…自治体の対抗策は?

物価高がジワジワと生活に影響してきていますが、対抗策を打ち出している自治体もあります。独自のキャッシュレスな地域通貨でポイントを“大盤振る舞い”する自治体や、生活に苦しむ学生たちを地元の名産品で支援する自治体を取材しました。

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東京・世田谷区独自のキャッシュレスな地域通貨「せたがやPay」を使うと、普段の買い物がおトクになります。115円のコロッケが“実質81円”になり、398円のからあげ弁当も“実質279円”になります。町の商店だけでなく、一部のコンビニでも利用が可能です。

今年7月から“前期”が始まりましたが、区の予算が上限に達し、当初の予定より早く終了。11月から“後期”がスタートしました。区の予想を上回るほど好評なワケは、その“還元率”にありました。

区内3500を超える加盟店で買い物をすると、翌週に購入金額の30%分のポイントが付与される“大盤振る舞い”をしています。しかも、世田谷区民に限らず、誰でも利用できるのです。

中には、このキャンペーンをきっかけに“大きな買い物をした”という人もいました。

世田谷区民(40代)
「電動自転車の充電池です。4万円くらいです。1万2000円ポイント返ってきた感じです」

獲得できるポイントの上限は後期の場合、4万ポイントと、これもまた“大盤振る舞い”で、区内の加盟店のみでポイントを使用できる仕組みです。

世田谷区経済産業部 商業課長・中西成之さん
「今年は物価高もあったので、生活の応援にもなるということで、『非常に助かった』という声をいただいています」

また、一般的なキャッシュレス決済は若い人の利用が多い傾向ですが、物価高への危機感もあり、高齢の人にも多く利用されているということです。

70代
「この世の中で30%も安く買えるなんてことない。大歓迎」

60代
「(前期だけで)1万5000弱かな、ポイントたまりました。すごく楽しいです。ちょっと若返った気分です」

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お得なポイントで物価高に対抗する自治体がある一方、心をこめた「贈り物」で物価高に対抗する自治体もあります。愛知・みよし市が始めたのは――

みよし市 小山祐市長
「みそ煮込みうどんとカレーうどんですね。ふるさと納税にも指定されている商品ですが、ウナギのキーマカレーです」

他にも「新米5キロ」や「どて煮」など地元の名産ばかり、1万円相当を市内在住の大学生などに送る取り組みです。

みよし市 小山祐市長
「“物価高”の関係で、生活が厳しくなっている大学生等を応援する。私も学生の時、食べるのに困った経験もありますので」

“物価高”などで生活に苦しむ大学生たちへの“エール”です。現在は、通学のため市から離れている大学生までも対象としています。まるで実家からの「仕送り」のような愛情が詰まった小包です。

実際に受け取った1人暮らしの大学生・常安澪さん(21)が、“特においしかった”というのが、「三河鰻のキーマカレー」。

市内で1人暮らしの大学生・常安澪さん(21)
「食費とかも自分で、バイトでやっているので。1万円分の量が届いたので、ありがたかったです」

感謝の声は、他の学生からも市に続々と寄せられているといいます。

みよし市 小山祐市長
「(大学生から)『今を生きる』、『頑張る』という力強いメッセージもいただいています」

物価高で生活に苦しむ学生たちの“明日を生きる希望”につながっています。
(2022年11月7日放送「news every.」より)

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