“投資トラブル”で娘失った母「腹立たしい」　勧誘者ら提訴(2022年11月2日)

“投資トラブル”で娘失った母「腹立たしい」　勧誘者ら提訴(2022年11月2日)

　「本当に腹立たしい」と、娘を失った母が提訴しました。

　亡くなった穂野香さんの母・川上佐永子さん（55）：「直接の勧誘者は全くおとがめなしになっていまして、自分の責任を棚に上げて、責任をなすり付けている供述をしていて、本当に腹立たしい限りです」

　投資案件の首謀者らを提訴したのは、おととしに娘を亡くした母親・川上佐永子さん。

　22歳で自らの命を絶った川上穂野香さん。きっかけは大学時代の友人のインスタグラム。投資に興味を持つ人を募る投稿に何気なく返信すると…。

　母子家庭で育った穂野香さん。

　最初のやり取りから4日後、消費者金融3社から借りて合計150万円を勧誘した男性に支払いました。

　その1カ月後、交際相手と一緒に返金を求め、お金を渡した男性に会いに行きました。

　交際相手：「こいつの150万返してほしいんですよ」

　男性：「なんで？」

　穂野香さん：「誰が誰にお金を渡して…」

　男性：「（投資先の）会社がやっていることなので僕ら一切、関わりがない」

　お金を渡した男性から返金されることはなく、その翌日に亡くなりました。

　亡くなった穂野香さんの母・川上佐永子さん：「なんで1人で抱え込んでしまったのかなって。こんな話がなかったら今も元気に…楽しく過ごしていると思うので」

　勧誘した20代男性は詐欺罪には問われず、6月に略式起訴。さらに、投資した会社の首謀者とみられるメンバーらは逮捕され、執行猶予付きの有罪判決に。

　亡くなった穂野香さんの母・川上佐永子さん：「（勧誘者は）『お金を返してほしい』と言っているのに、何かヘラヘラ笑いながら答えていますし。自分たちは責任逃れですよね。ヘラヘラ笑っている所が一番、いら立ちを感じました」

　佐永子さんは被害額150万円と慰謝料1000万円を請求。娘・穂野香さんと同じような被害者を増やさないようにとの思いもあるそうです。
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