【牛乳ピンチ】11月1日から値上げ 新商品や国産チーズで消費促進へ
11月1日から、大手飲料メーカーは牛乳やヨーグルトなどの乳製品を値上げします。秋から冬に向けて牛乳の消費が減っていく中、これまでにない“牛乳のピンチ”を救おうと、さまざまな支援や取り組みが広がっています。
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材料は、たっぷりの牛乳とバナナだけ。東京・中央区にある「sonna banana 八丁堀本店」は、濃厚なバナナジュースが楽しめる専門店です。多い日は牛乳を40リットル使うといいますが、思わず「そんなバカな」と言いたくなるのが、“牛乳の値上げ”です。
sonna banana代表 野田枝里さん
「今回また上がるということで、正直しんどいのはあります」
大手飲料メーカーは、11月1日から牛乳やヨーグルトなどの乳製品を値上げします。
明治:2.0%~7.5%
雪印メグミルク:4.0%~12.5%
森永乳業:3.6%~10.2%
こちらの店では、最近、バナナの価格高騰で1杯の価格を100円上げたばかりだといいます。
sonna banana代表 野田枝里さん
「今回の牛乳の値上がりに関しては、ちょっと踏みとどまって頑張ろうかなと思います」
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さらに、売り上げが上がってうれしいはずの生産者も、苦境に立たされています。
榎本牧場 榎本求代表
「牛が毎日食べているエサになります。この穀物が去年より、だいたい2割近く値段が上がってきて、経営を圧迫する要因になっています」
ウクライナ問題や円安の影響で牛のエサ代が高騰し続けていて、値上げが追いついていない状況だといいます。
榎本牧場 榎本求代表
「消費者のみなさまに、1杯でも余分に牛乳を飲んでいただければ」
今回の値上げは、秋から冬に向けて牛乳の消費が減っていく中、さらなる追い打ちとなるおそれがあるということです。
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これまでにない“牛乳のピンチ”を救おうと、企業も取り組みを始めています。
アサヒ飲料株式会社・マーケティング二部 宮久保晴加さん
「11月1日から、『国産ミルク&カルピス』という商品を発売いたします」
アサヒ飲料は11月1日から、カルピスと国産の牛乳をあわせた新商品を発売します。全農と初めてのコラボ商品で、牛乳の余剰問題を解決したいとしています。
アサヒ飲料株式会社・マーケティング二部 宮久保晴加さん
「普段、牛乳を飲まれていない方にも手に取っていただいて、牛乳などの消費拡大につながればいいなと」
さらに、牛乳の消費拡大に期待されているのが、“国産チーズ”です。
東京・江東区にある「チーズのこえ」では、主に北海道で作られたチーズを販売しています。お客さんからは「日本の有名な生産者のチーズが多いので、どれもおいしい」「国産の物にひかれる部分はありますね」といった声も上がっています。
チーズのこえ 今野徹代表
「一度食べると、『こんなにおいしいんだね』というお客さんは、少しずつ増えているという実感はありますね」
農林水産省によると、国産ナチュラルチーズの生産量は、2012年度の約3.9万トンから、2021年度には約4.5万トンに増えるなど、過去10年で最多になっています。
注目を浴びる“国産チーズ”に、大手乳業メーカーも今年4月、国産チーズ専門の研究センター「十勝チーズ研究センター」を開設しました。
明治十勝チーズ研究センター 川端史郎センター長
「牛乳消費を拡大できる有力な分野が、やはり、ナチュラルチーズだと考えています」
10月には新商品も発売。「国産チーズの盛り上がりに期待を寄せている」といいます。
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牛乳の消費拡大に、さまざまな形で支援が広がっています。
チーズのこえ・今野代表は「『国産チーズが原料だな』というような物を選ぶこと、その1つで日本の酪農が支えられて、『がんばれよ』というエールになるんじゃないかと」と話しました。
(2022年10月31日放送「news every.」より)
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